演劇集団 円のレパートリーに中屋敷法仁演出「ペリクリーズ」、角ひろみ新作「ヨーコさん」など

演劇集団 円の今年のレパートリーが明らかになった。

このたび発表された円のレパートリーには、現代に生きる我々にも身近なトピックを含む、“人間の本質を問い直す”ような作品がラインナップされた。3月1日から8日までは、ウィリアム・シェイクスピアのロマンス劇「ペリクリーズ」が上演される。演出を柿喰う客の中屋敷法仁が手がけ、藤田宗久、磯西真喜、上杉陽一、石井英明、玉置祐也、石原由宇、清田智彦、相馬一貴、杉浦慶子、大橋繭子、新上貴美、友岡靖雅、古賀ありさが出演。

4月30日から5月7日にかけては円・こどもステージの41回公演が登場。2018年の「はだかナおうさま」でもタッグを組んだくによし組・國吉咲貴と後藤彩乃がそれぞれ作、演出を担い、童話「人魚姫」に想を得た「ぼくは人魚」を送る。出演者には大谷朗、佐々木睦、大窪晶、平澤みちこ、手塚祐介、石原由宇、乙倉遥、千葉有卯助、平田舞、和田慶史朗、庄司悠希、大谷優衣、上野恵佳、山本琴美が名を連ねた。「ペリクリーズ」「ぼくは人魚」は共に東京・シアターΧで上演される。

さらに、8月26日から9月3日まで東京・吉祥寺シアターで上演されるのは角ひろみ作・演出による「ヨーコさん」。2014年に円に書き下ろした「囁谷シルバー男声合唱団」で第59回岸田國士戯曲賞の最終候補になった角の新作だ。劇中では、円・こどもステージに多数の作品を提供した佐野洋子にオマージュを捧げ、佐野の代表作「100万回生きたねこ」をモチーフに、主人公が出会った人々への思いや感情の記憶が過去と現在を通して表現される。

11月21日から26日にかけては東京・俳優座劇場にて、デイヴィッド・マメット作「グレンギャリー・グレン ロス」が内藤裕子の演出で立ち上げられる。不動産業界を舞台にアメリカンドリームを夢見ながら、もがき苦しむ男たちのパワーゲームに、金田明夫、上杉陽一、石井英明、瑞木健太郎、清田智彦らが挑む。