日本の演劇人を育てるプロジェクト 新進演劇人育成公演 演出家部門「血は立ったまま眠っている」が、明日2月1日に東京・Space早稲田で開幕する。
これは、文化庁と日本劇団協議会が主催する「新進演劇人育成公演 演出家部門」の育成対象者・ぽこぽこクラブの
開幕に際し、三上は「ネフローゼで生死を彷徨った寺山さんの心の叫び。一見複雑で難解な戯曲のようだけど、実はシンプルなメッセージが根底にあるような気がします。それは、現代の我々にも向けられたメッセージであると、僕は確信しています。便器の中(捨てられたモノの中)で生きる人間達の青春物語を、トイレットペーパーを片手に、お楽しみください」と述べた。
また流山児は「時は流れ、安保三原則破棄、防衛費倍増の「新しい戦前」、再び《戦争が露出》する時代です。そして、多くの人が街ではなくスマホ(内面)を見つめている令和。そんな時代に《他者》との関係性を軸に、三上陽永と役者・スタッフ達は、風通しの良い現場で対等の立場で真摯に討論し、試行錯誤を繰り返しながらドラマの底流にある「非戦と演劇の自由」を求めるネオ・アングラ寺山劇を創り上げました」とコメントした。公演は2月12日まで。
三上陽永コメント
高校の大先輩である寺山修司さんの処女作を自分が演出する事になるなんて、人生わからんもんです。60年安保を下敷としたこの戯曲には、反戦や、当時の日本の異様な熱気などが、寺山の詩と共に盛り込まれています。何故今この作品をやるのか? そこが1番悩みました。正直、「血は立ったまま眠っている」というタイトルのカッコ良さと、流山児さんの強烈なプッシュで決めた本だったので笑
でも稽古をする中で、この時代に我々がこの戯曲をやる意味が少しずつわかってきました。
「まだすることは一杯あるんだ」……ラストの台詞です。
ネフローゼで生死を彷徨った寺山さんの心の叫び。一見複雑で難解な戯曲のようだけど、実はシンプルなメッセージが根底にあるような気がします。それは、現代の我々にも向けられたメッセージであると、僕は確信しています。
便器の中(捨てられたモノの中)で生きる人間達の青春物語を、トイレットペーパーを片手に、お楽しみください。
流山児祥コメント
1960年、政治の季節に23歳の寺山修司が劇団四季に書き下した「血は立ったまま眠っている」は、価値紊乱、自由の叛乱劇として誕生しました。公衆便所と倉庫と床屋を舞台に若きテロリストとチンピラたちが縦横無尽に跳梁跋扈します。戦後15年=昭和35年日米安保と自衛隊軍備拡大で《戦争が露出》した時代。寺山は爆弾テロというメタファーを通し閉塞状況からの脱出を「書を捨てよ、街へ出よう」と煽動したのです。
時は流れ、安保三原則破棄、防衛費倍増の「新しい戦前」、再び《戦争が露出》する時代です。そして、多くの人が街ではなくスマホ(内面)を見つめている令和。そんな時代に《他者》との関係性を軸に、三上陽永と役者・スタッフ達は、風通しの良い現場で対等の立場で真摯に討論し、試行錯誤を繰り返しながらドラマの底流にある「非戦と演劇の自由」を求めるネオ・アングラ寺山劇を創り上げました。
日本の演劇人を育てるプロジェクト 新進演劇人育成公演演出家部門「血は立ったまま眠っている」
2023年2月1日(水)~12日(日)
東京都 Space早稲田
作:
演出:
音楽:
振付:
出演
灰男:
良:新垣亘平
夏美:伊藤麗
男:
子供:本間隆斗
床屋:
ペギー:内田敦美
葉っぱ:木村友美
君子:竹本優希
釘:神原弘之
陳または張と呼ばれる男:
南小路:渡辺芳博
そばかす:杉浦一輝
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オレノグラフィティ @oreno_g
音楽を務めた、新進演劇人育成公演 演出家部門『血は立ったまま眠っている』開幕しました!
三上陽永氏の魂の演出に、スズキ拓郎氏の鮮烈なパフォーマンスが加わり、一癖も二癖もあるキャストの皆様の口から、寺山修司氏の壮絶な言葉の数々が小気味良く紡がれております。
2月12日(日)まで!是非! https://t.co/20VFxnI1me