高知の港町で菊田一夫「花咲く港」を立ち上げ、演出は細川貴司

市民参加演劇公演「花咲く港」が、2月25・26日に高知・香南市夜須公民館 マリンホールで上演される。

これはTCアルプの細川貴司が、菊田一夫の喜劇「花咲く港」を高知の港町・夜須で立ち上げるもの。菊田が戦時下に書き上げた本作では、小さな島の港町にやって来た2人の男と、その町に暮らす人々の間で起こる大騒動が描かれる。脚色・演出を細川、音楽をハナカタマサキが担当する。

出演者にはオーディションで選ばれた市川栞、岡村茜、尾崎里美、金井強、刈谷隆介、楠瀬孝子、黒瀬千枝、黒田夏菜、佐藤孔紀、柴千優、寺嶋紀人、豊岡玲子、中城賢太、名倉海子、平岡衣津子、藤岡武洋、別役みか、松木一男、松下晴男、明神兎、山本栞、山本駿也、吉川俊祐、領木隆行に加え、ハナカタ、TCアルプの武居卓と細川が名を連ねた。

細川貴司コメント

「次は夜須で芝居をつくらないか?」とお話をいただいた時、ふと手に取った台本がありました。それは、いつの日か取り組みたいと思っていた日本の近代戯曲。菊田一夫の「花咲く港」。黒潮に浮かぶ絶海の孤島が舞台のこの作品からは、海とそこで暮らす人々の生活がありありと浮かんできます。幼い頃、夏になると通ったあの海辺の町でなら、この芝居を魅力的に立ち上げることが出来るかもしれない、そう思ったのです。

今回も魅力的な高知のキャストがたくさん集まってくれました。僕と共に松本市を拠点に芝居を作ってきたTCアルプの武居卓も参加します。そして、夜須公民館の皆様をはじめとする熱意ある高知のスタッフにも出会うことができました。

はじめて海で泳いだあの日のように、夜須の町に背中を押されて、この広大な戯曲に飛び込んでみようと思います。どうぞ劇場へ足を運んでください。海辺の町の劇場で、ここでしか生まれない芝居があなたを待っています。