K-BALLET Opto「プラスチック」が本日1月8日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールで開幕。昨日7日にゲネプロが行われた。
「プラスチック」は
まずは、アレッシオ・シルヴェストリンが台本・演出・振付・衣裳デザインを手がけ、舞台美術にも携わる「ペットボトル迷宮」が上演された。舞台は“天地が赤く染まった”とある浜辺。バッハの「前奏曲とフーガ ホ短調 BMW548『楔』」の旋律に乗せて、ダンサーたちがスピード感あふれるシャープな踊りを次々と披露する。そこへ、
中盤では、手脚にペットボトルをくくりつけた“ペットボトルの精”たちが登場。しなやかな動きに反して、ペットボトルがキュキュッと軋む音を立てると、まるで生き物の鳴き声のように感じられた。またペットボトルの空き容器で作られた可動式の衝立が、ある時は煌めく水泡のように、またある時は無機質な壁となって空間に変化を与える。さらにラストは、ペットボトルを使った巨大なメッセージが掲げられた。
後半は、
劇中では、夢と現を行き来する老婆の時間が、コミカルかつシニカルに描かれる。一見すると無情に感じられる展開だが、そこまで残酷さを感じないのは、物語の軸となる白石あゆ美の豊かな演技力によるところが大きいだろう。また、舞台美術を絡めたダイナミックなラストシーンは必見だ。開幕に際し渡辺は「『プラスチック』という共通のテーマを扱った2作品ですが、それぞれ対照的に仕上がっていて見応えがあります」「両作品ともバレエ経験の有無を問わず楽しめる作品になったのではないでしょうか。ぜひ劇場でご覧ください」とコメントした。上演時間は休憩を含む約1時間50分。公演は明日1月9日まで。
渡辺レイ コメント
K-BALLET Opto第2弾がいよいよ開幕します。「プラスチック」という共通のテーマを扱った2作品ですが、それぞれ対照的に仕上がっていて見応えがあります。
「ペットボトル迷宮」は抽象的でバレエらしい動きがふんだんに盛り込まれ、ダンサーたちの力量が問われる作品。ビジュアルもとても美しいです。
一方「ビニール傘小町」は物語の構成がしっかりしており、エモーショナルで演出面の見どころもたくさんつまっています。制作過程では一貫性を重視しつつも、映画を撮るような感覚でシーンごとに構想を練ったので、飽きることなく最後まで楽しめると思います。
両作品ともバレエ経験の有無を問わず楽しめる作品になったのではないでしょうか。
ぜひ劇場でご覧ください。
K-BALLET Opto「プラスチック」
2023年1月8日(日)・9日(月・祝)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール
「ペットボトル迷宮」
振付・演出・台本:アレッシオ・シルヴェストリン
企画:高野泰寿
出演:
「ビニール傘小町」
振付・演出:
企画・構成・台本:高野泰寿
原案:
出演:白石あゆ美、石橋奨也、山本雅也、
※日高世菜の「高」ははしご高が正式表記。
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