「“クリエ発→どこへでも”。」をキャッチコピーに掲げる本公演では、海宝が“機長”となり、飛行機で世界を旅するかのようにさまざまなミュージカルナンバーを披露。出演者には海宝のほか、“クルー”として
コンサートは2幕構成となり、第1幕では空港と飛行機を舞台に、乗務員や乗客に扮したキャストがさまざまなナンバーを歌う。第1幕は「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」の「Live in Living Color」でスタート。パイロット姿の海宝は、客室乗務員の制服に身を包んだクルーたちと共に華麗にパフォーマンスし、観客を“音楽と空の旅”にいざなう。
舞台の下手側には、反転フラップ式の案内表示器やレバー、計器などが付いた操縦室を思わせる舞台装置があり、レバーを引くと黒い板がパタパタと回転して目的地が表示される。表示器に“New York”の文字が表れると、海宝たちは「RENT」第1幕ラストのナンバー「La Vie Boehme」を5人でにぎやかに歌い踊って会場を温めた。
表示器が“Land of OZ”の文字を示すと、ステージは「ウィキッド」の世界に早変わり。海宝は同作より「人生を踊り明かせ」を披露し、伸びのある歌声と軽やかなダンスで魅せる。「機長がカッコよすぎて胸が苦しい!!」とうめく堀川が、表示器をバン!とたたくと“機内”は大いに揺れ、クルーたちが大騒ぎする中で舞台は“Africa”へ。「ライオンキング」より「ハクナ・マタタ」が流れ始めると、海宝は「もう声変わりしたし!」とぼやきながらもヤングシンバ時代そのままの高音を聞かせ、観客を沸かせた。
さらに海宝は、ミラーボールの輝きに照らされながら「ジャージー・ボーイズ」より「君の瞳に恋してる」、クルーたちの力強いコーラスと共に「ディア・エヴァン・ハンセン」より「You Will Be Found」などを歌い、第1幕を締めくくった。
第2幕冒頭では、乗務員の制服を脱いだ海宝が「ディア・エヴァン・ハンセン」より「Waving Through A Window」を声高らかに歌唱。その後はゲストと共に、トークと歌を披露した。舞台にはまず、ゲストのVassilevがバイオリンを手に登場。2017年の初共演以来、海宝と交流があるVassilevは「好きな日本の食べ物は冷たい白子ポン酢」と和やかに語って観客を和ませる。海宝はVassilevのドラマチックなバイオリン演奏に乗せ、「愛の讃歌」を歌い上げた。
続いて舞台には、同じくゲストの咲妃が姿を現す。最近、普通自動車運転免許を取得した咲妃は、2年ほど前に免許を取ったという海宝と“教習所トーク”で盛り上がる。咲妃が「応急救護の講習のとき、全力で『大丈夫ですか!?』『あなたはAEDを持って来てください!!』と呼びかけたら褒められた」とエピソードを明かすと、海宝が「僕も『上手ですね』と言われた」とうなずく。さらに咲妃は「後方の安全確認をしすぎて『前方不注意です』と怒られた」、海宝は「曲がるとき、ついウィンカーを早く出しすぎて注意された」と失敗談も明かし、会場にはひと際大きな笑いが起きた。
トークパートには堀川も参加。宝塚歌劇団ファンで元バスガイドの堀川が咲妃との対面を喜んでいると、咲妃は堀川に「バスガイドコントが観たい」とリクエストする。突然の無茶ぶりに堀川は驚きつつ、ベテランバスガイドになりきったネタを披露すると咲妃は大喜び。笑いの余韻が冷めやらぬ中、海宝と咲妃は「ニュージーズ」より「Something to Believe In」をデュエットし、美しいハーモニーで劇場を包み込んだ。
コンサート終盤では海宝が、青や紫、赤の照明が瞬く中で「ネクスト・トゥ・ノーマル」の「I’m Alive」を熱く歌い上げる。本編のラストでは、海宝が希望を込めて選んだという「ルドルフ ザ・ラスト・キス」の「明日への階段」を、出演者たちがまっすぐに歌った。さらにカーテンコールでは、海宝らが「ジャージー・ボーイズ」より「December, 1963(Oh, What a Night)」を歌唱。観客は総立ちで手拍子を送り、コンサートはにぎやかに終了した。
上演時間は休憩25分を含む約2時間20分となり、公演は1月13日まで。なお13日13:00開演の千秋楽の様子は、uP!!!とTELASAでライブ配信される。
海宝直人コンサート「ATTENTION PLEASE!」
2023年1月3日(火)~13日(金)
東京都 シアタークリエ
構成・演出:藤倉梓
出演:
ゲスト
1月3日:
1月4日:
1月5日:
1月7・8日:
1月9日:
1月11日:
1月12日:
1月13日:屋比久知奈、
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