“どうでもいい死”を描き、遠い未来の現実に近づく、ブルーエゴナク「Doudemoii shi」

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ブルーエゴナク「Doudemoii shi」が、1月20日から22日まで京都・THEATRE E9 KYOTOで上演される。

ブルーエゴナク「Doudemoii shi」チラシ表

ブルーエゴナク「Doudemoii shi」チラシ表

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これは、穴迫信一がTHEATRE E9 KYOTOの第3期アソシエイトアーティストとして手がける第1作。穴迫はアソシエイトアーティストとしての3年間のテーマに、“ここは彼方(Here Is Beyond)“を掲げている。

本作について穴迫は、「『Doudemoii shi』は<どうでもいいし>と<どうでもいい死>の二つの意味を内包しており、ある女性にまつわる幾つかのどうでもいい死を4名の俳優が演じます。フィクションの死を眺める時間が、わたしたちの未来の、真実の、ほんの少しの手触りになればいいなと願って作ります。遠くの世界の現実が、何かに定まる前の揺れを持って、多くの方に届きますように」とコメントした。出演者には野村明里、桑折現、重実紗果、瀬戸沙門が名を連ねている。上演時間は1時間10分の予定。

穴迫信一コメント

第3期アソシエイト・アーティストを賜り、それは未来との契約だと感じています。3年間のE9での作品制作のテーマを「ここは彼方(Here Is Beyond)」とし、ここにあるフィクションとどこまでも遠くにある現実を描きたいと考えたのは、現在という地点が自身にとってどうでもいいものになりつつあるからです。今日の社会における、やるせない出来事や事件の中である種の諦めが芽生え「これはもう自分が生きている間には無理かもな」という、まあ良くない楽観のような、絶望のような感覚があり、しかしそれはそれで自身の死生観を変容させる機会になりました。そして、私たちの想像も及ばないような私たちが全員死んでその後も延々と続く長時間、あるいはその一瞬、つまり1秒にも満たない相対的な時間のために演劇を制作したいと考えるようになりました。「Doudemoii shi」は<どうでもいいし>と<どうでもいい死>の二つの意味を内包しており、ある女性にまつわる幾つかのどうでもいい死を4名の俳優が演じます。フィクションの死を眺める時間が、わたしたちの未来の、真実の、ほんの少しの手触りになればいいなと願って作ります。遠くの世界の現実が、何かに定まる前の揺れを持って、多くの方に届きますように。

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ブルーエゴナク「Doudemoii shi」

2023年1月20日(金)~22日(日)
京都府 THEATRE E9 KYOTO

作・演出:穴迫信一
出演:野村明里、桑折現、重実紗果、瀬戸沙門

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Kawata Yuki @cherry4yuki1

んおー気になる https://t.co/zY0dKDUe8y

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