日本の演劇人を育てるプロジェクト 文化庁海外研修の成果公演「黒い湖のほとりで」が、1月27日から31日まで東京・シアターグリーン BOX in BOX THEATERで上演される。
本作では、
上演に際し西本は、「『黒い湖のほとりで』は子供を失った二組の夫婦の物語です。よりストイックに削ぎ落とされた文体で、一向に分かり合えない大人たちが、言葉をぶつけ合いながら、結局分かり合えないのだろうという絶望を抱えつつ、それでも欲する。スカッとする気持ちのいい後味とは無縁ですが、観終わった後、そこに立ち会った人間それぞれの抱える孤独と共振し、その記憶が明日を耐える手がかりとなればと思っています」とコメントした。出演者には、文学座の山崎美貴と
なお28日19:00開演回ではキャスト4名によるアフタートーク、30日19:00開演回では本作の美術担当・杉浦充と西本が「ドイツでの演劇経験を経て」というテーマでのアフタートークを予定している。
西本由香コメント
2019年ベルリンで一年を過ごし、毎日のように芝居を観ていました。その多くは自由で挑戦的で、とても刺激になりましたが、時にはあまりにも自由なものが続きすぎて「いい加減真面目にやれよ!」と思ったり、思わなかったり。どんな時代でも演劇はその土地固有の問題と切っても切り離せないものが多く、よく言われることですが、ドイツ演劇は特にその傾向が強いということを改めて実感した一年でした。
そうした色とりどりの作品群の中で、ドイツ座で観たローアーの作品「泥棒たち」は人間の抱える普遍的な孤独について、そしてそれにじっと耐えることについて、そして耐えきれずにやはり他者を求める根源的な欲求について、私たちも共感せざるを得ない言葉で書かれており、ひときわ深く心に残りました。
本作「黒い湖のほとりで」は子供を失った二組の夫婦の物語です。よりストイックに削ぎ落とされた文体で、一向に分かり合えない大人たちが、言葉をぶつけ合いながら、結局分かり合えないのだろうという絶望を抱えつつ、それでも欲する。スカッとする気持ちのいい後味とは無縁ですが、観終わった後、そこに立ち会った人間それぞれの抱える孤独と共振し、その記憶が明日を耐える手がかりとなればと思っています。
日本の演劇人を育てるプロジェクト 文化庁海外研修の成果公演「黒い湖のほとりで」
2023年1月27日(金)~31日(火)
東京都 シアターグリーン BOX in BOX THEATER
作:
訳:村瀬民子
演出:
出演:山崎美貴、
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