3月に京都・南座で上演される「三月花形歌舞伎」の取材会が、昨日12月14日に京都府内で行われた。
取材会には、出演者の
壱太郎は、「三月花形歌舞伎」の趣旨を「平成世代が集まって“古典に挑む”というよりも、“古典で勝負する”という公演です」と説明しつつ「ただ歌舞伎をやるというだけではなく、僕らが切り拓く新時代として、どうやって古典を見せていくのか、なんで、この作品をやるのか、どういう思いでやるのかをしっかりと伝えられる公演にしたい」と意気込みを述べた。さらに、勘平を右近と演じることに「右近くんが江戸式、私が上方式ということで、演じ分けの楽しさ、それぞれの役者の魅力の楽しさをぜひ味わっていただきたい」と話した。
なお、取材当日の12月14日は赤穂浪士の討入りの日。右近は「討入りの日に(『忠臣蔵』を上演することを)ご報告できて、本当に不思議な縁を感じております」と言い、「歌舞伎の公演として、歌舞伎俳優として、一枚岩になって、みんなで歌舞伎の面白さ、楽しさをお客様にお届けしたいと思っております。私にとって、壱太郎さんと迎える千穐楽には特別な思いがありますので、今回は千穐楽にどのような意味合いを含んだハグをするのか、これを非常に私の今回の公演で楽しみにしているところでございます」と語る。
鷹之資、千之助、莟玉は、「三月花形歌舞伎」に初めて参加する。鷹之資は「三月花形歌舞伎」に憧れていたことを明かし「来年の3月にこうやって一緒にさせていただけることが本当にうれしいです。とにかく熱く、そして熱苦しいぐらいがんばっていきたいと思いますので、ぜひ、よろしくお願いいたします」と気合い十分に話した。千之助も「僕自身もずっと『(三月花形歌舞伎に)いつか出させていただきたい』と思っていたので、思っていたより早く(出演の)機会をいただけたことが本当にありがたい。1つひとつ、丁寧にがんばってやっていけたら」と思いを述べる。
莟玉は「(『三月花形歌舞伎』は)“1つの公演として成功させる”ということをテーマに、壱太郎のお兄さんが先陣を切ってアイデアを出しておやりになっている。なので、そこに自分が出させていただいたときに、どのように戦力になれるんだろうということを考えています。(参加できて)すごくうれしいと思うと同時に、とても緊張しています」と心境を明かした。公演は南座で3月4日から26日まで。チケットの販売は2月9日10:00にスタート。
「三月花形歌舞伎」
2023年3月4日(土)~26日(日)
京都府 南座
解説「『仮名手本忠臣蔵のいろは』大序より四段目まで」
一、「仮名手本忠臣蔵」
出演(Aプロ / Bプロ)
早野勘平:
女房おかる:
千崎弥五郎:中村莟玉 /
斧定九郎:中村鷹之資 / 未定
一文字屋お才:尾上右近 / 中村壱太郎
二、※演目選定中(仮名手本忠臣蔵にまつわるエピソードを散りばめた一幕)
出演:中村壱太郎、尾上右近、中村鷹之資、片岡千之助、中村莟玉
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