愛知の新劇場メニコン シアターAoi芸術監督に山口茜、宮川彬良作曲の歌劇でこけら落とし

4月にオープンする新劇場、愛知・メニコン シアターAoiの芸術監督に山口茜が就任。併せて2023年度の主催事業ラインナップが明かされた。

メニコン シアターAoiは、昨年9月に設立された一般財団法人メニコン芸術文化記念財団による劇場。同劇場は、愛知のメニコン本社西側で現在建設中のビルの中にオープンする。このビルでは1階から6階までが劇場に。メニコン シアターAoiはプロセニアム劇場となり、301の座席を有するほか、オーケストラピットも設けられる。

本日12月7日には主催事業ラインアップ発表記者会見を実施。芸術監督の山口は「この劇場を、芸術に没頭することを思い出す場にしたいと思います。あらゆる人々が、さまざまな他者の表現に出会い、自らも表現することをてらいなく行える場を目指します」と言い、「メニコン シアターAoiが、 みなさんひとりひとりにとって、大切な友人のような場所になれば幸いです」とメッセージを送った。

ラインナップ決定に際しては、地元のアーティストと遠くのアーティストの両方を招き、かつクリエーションに没頭しているアーティストを選んだと山口。また山口は「劇場を立ち上げるうえでは裏側を支えるスタッフの思いを、具体的に劇場の運営に反映させていくことが必要だと考えました。劇場の色は、実はそこにいるスタッフで決まるように思います。スタッフとともに意見を交わしあって事業を決めていくことで、どのような色を打ち出していきたいかが明確になると思います」と話した。

メニコン シアターAoiではまず、4月18日にプレイベントとして平田オリザの講演会「新しい広場を作る―地域における劇場の役割―」が行われ、5月14日にトライアルイベントとして、山口が上演台本・演出を担うサファリ・P「透き間」を上演。7月19日から22日にかけてはこけら落とし公演として、宮川彬良が作曲を務める歌劇「あしたの瞳」が披露される。

その後のラインナップには劇団チョコレートケーキの新作や、岩井秀人「ワレワレのモロモロ 名古屋編」、トリコ・A「そして羽音、ひとつ」、ITOプロジェクト「高丘親王航海記」、鹿目由紀が企画するナビイチリーディング×シアターAoi、月灯りの移動劇場の新作、マームとジプシーの新作などが並んだ。