尾上右近はやんちゃなパワー、水夏希は妖艶なアルゼンチンタンゴで魅せる「八雲立つ」

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J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ 詩楽劇「八雲立つ」の取材会が、本日11月28日に東京都内で行われた。

左から水夏希、尾上右近、尾上菊之丞。

左から水夏希、尾上右近、尾上菊之丞。

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J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ 詩楽劇「八雲立つ」の出演者。

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J-CULTURE FESTは、魅力的な“にっぽん”の文化体験空間を創出する年末年始の恒例イベント。今回は、尾上菊之丞が構成・演出、戸部和久が脚本を担う「八雲立つ」が上演される。劇中では、古事記の神話の世界を舞台にした物語が描かれる。本作にはスサノオ役で尾上右近、イワナガヒメ役で水夏希が出演するほか、川井郁子、吉井盛悟、花柳喜衛文華、藤間京之助、石見神楽、菊之丞が登場する。

尾上右近

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水夏希

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戸部和久がたっぷりと作品の見どころを語ったあと、見どころを問われて「全部戸部さんが話したじゃん!」と驚愕する尾上右近(右)とその様子を見て思わず笑う水夏希(左)。

戸部和久がたっぷりと作品の見どころを語ったあと、見どころを問われて「全部戸部さんが話したじゃん!」と驚愕する尾上右近(右)とその様子を見て思わず笑う水夏希(左)。[拡大]

取材会には右近、水、菊之丞、そして司会として戸部が登場。右近は「歌とお芝居、踊りと、自分を存分に生かせる舞台をご用意いただけたと思っています。スサノオというお役自体が、場を引っ掻き回す役割があると思っているので、やんちゃなエネルギーで、水さんをはじめとした各ジャンルのプロフェッショナルたちにぶつかっていきたい」と意気込みを述べた。水は「私にとっても、これまでやってきた表現を生かせる舞台になっています。私は8年前からアルゼンチンタンゴをやっているのですが、その要素も入っているんです。イワナガヒメとして、瓊瓊杵尊に振られた悲しみを、アルゼンチンタンゴで存分に妖艶に演じられたら」と語った。

尾上菊之丞

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菊之丞は「今回、さまざまなジャンルの皆様が集まって、化学反応を起こします。アルゼンチンタンゴは一見、物語の要素とかけ離れた印象がありますが、イワナガヒメの恨みや苦しみ、毒手の香りが漂うような狂いの部分は、情熱的なタンゴで逆説的に表現できるのではないかと思いました。百聞は一見にしかずということで、ぜひ観に来ていただきたい」と話す。また石見神楽の登場シーンについて「大蛇退治の場面は、本来の神楽ですと、スサノオが大蛇の首をバッサバッサと跳ねていく豪快さが見どころ。今回は、そうした世界観はそのままに、前半では水さん演じるイワナガヒメとタンゴを踊っていただきます。また、石見神楽のスサノオと、右近さん演じるスサノオが相対する“二人スサノオ”の場面では、内面世界をお見せできれば」と構想を語った。

装束に囲まれた、水夏希(左)、尾上右近(中央)、尾上菊之丞(右)。

装束に囲まれた、水夏希(左)、尾上右近(中央)、尾上菊之丞(右)。[拡大]

本シリーズでは、資料に基づき現代に再現された装束が、衣裳として使用される。取材会の現場にも、本番で使用される衣裳が2着展示されていた。すでに衣裳合わせで装束に袖を通したと話す右近と水は、「歌舞伎の衣裳より軽く、非常に動きやすい。身体表現の魅力を何倍にもしてくれるのでは」(右近)、「1枚1枚が緻密にできていて、こうした丁寧な衣裳を着ることによって気持ちも高揚します」(水)と感想を述べた。

なお、2人はスサノオとイワナガヒメのほか、物語冒頭でイザナキ、イザナミをそれぞれ演じ、劇中でさまざまな衣裳に身を包む。右近は「“二人スサノオ”の場面では、石見神楽の衣裳とそろえてさせていただきます」、水は「タンゴのシーンではドレスを着用予定です!」と明かした。菊之丞も「今回は歌舞伎の衣裳も登場します」と補足しつつ、「このシリーズは2018年にスタートしましたが、本物の装束の魅力をお客様だけではなく、俳優さんたちにも肌で感じていただいています。ファッションショーのように、さまざまな衣裳を着替えてお見せいたしますので、眼福になるのでは」と自信を見せた。

左から水夏希、尾上右近、尾上菊之丞。

左から水夏希、尾上右近、尾上菊之丞。[拡大]

最後に、記者から今年の振り返りと来年の抱負を問われると、まず菊之丞は「今年は『尾上菊之丞の会』という公演をいたしまして、そこでも『八俣の大蛇』という、ヤマタノオロチにまつわる作品を披露しました。今回もヤマタノオロチにまつわる作品を上演するということで、これは何か神様から『神様のことを考える仕事をしろよ』と言われているのだと感じております。来年に関しては、コロナ禍で新たにスタートさせたさまざまなことを、一過性で終わらせるのではなくビジネスとして成立させて、若い人たちにつなげていけるようにしていきたいですね」と話す。

水は「今年、人生で半世紀を迎えたのですが、コンサートや朗読劇、さらにストレートプレイへの出演と、充実した1年を過ごしました。これからどのような芸能生活を歩んでいきたいかを考えたとき、存分にやりたいことをやっていきたいなと。なので、来年は芸能生活30周年を記念し、ブエノスアイレスからオーケストラも呼んで、アルゼンチンタンゴの公演をしようと思っています!」と述べる。右近は「自分としては、さまざまなお仕事に恵まれた、幸せな1年でした。また歌舞伎俳優としても大きな役をやらせていただくようになり、うれしい反面、『これからは自分も責任を担っていく立場になっていくのだな』という実感が生まれた1年でもありました。歌舞伎の可能性を広げていくという意味でも、世間の皆様に尾上右近を知っていただくのが重要だと思っているので、名前にちなみ、来年はウコン飲料系の広告をやらせていただくのが目標です!(笑)」と茶目っ気たっぷりに語った。

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J-CULTURE FEST presents 井筒装束シリーズ 詩楽劇「八雲立つ」

2022年12月30日(金)~2023年1月1日(日・祝)
東京都 東京国際フォーラム ホールB7

脚本:戸部和久
構成・演出:尾上菊之丞

キャスト

スサノオ :尾上右近
イワナガヒメ:水夏希

クシナダヒメ:花柳喜衛文華
神話の神々:藤間京之助
神話の神々:若柳杏子
木花咲耶姫:花柳まり草
瓊瓊杵尊:林祐樹

大蛇・須佐之男命:石見神楽(MASUDA カグラボ)
天の御柱:尾上菊之丞

演奏:川井郁子(バイオリン)、吉井盛悟(和楽器)、田代誠(太鼓)

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読者の反応

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めりー @lovemerrylove

名前にちなみ、来年はウコン飲料系の広告をやらせていただくのが目標です!
待ってる〜🤪💕 https://t.co/E0zUdaqc0k

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