「守銭奴 ザ・マネー・クレイジー」が、11月23日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスで開幕。これに先駆け本日21日に取材会が行われた。
「守銭奴 ザ・マネー・クレイジー」は、シルヴィウ・プルカレーテ演出、
取材会には佐々木のほか、
手塚も「プルカレーテさんと稽古すると、僕らの文化の中にないものをどんどん発見できる。演劇の稽古というだけでなく、文化交流を通して人間として成長できる気がします」と述べ、「プルカレーテさんはまるで盆栽を整えるように演出する。僕らが自然だと思っている演技を『いらない!』とカットしたり。もはや自然なのか超自然なのかわからない……という境地まで到達できる。本当に、皆さんにも経験してほしい!(笑)」と記者たちに呼びかけた。
佐々木はアルパゴンについて「舞台でカッコいいセリフを一度も言わないのは初めて(笑)」と言いつつ、「『アルパゴンの中には毒ヘビがいる』とプルカレーテさんが言っていた。彼を演じると、400年前の“今”の演劇を、現代の僕らがやっているのだなと」「アルパゴンには強い猜疑心のようなものがある。その感情が、僕が彼を演じる駆動力になっています」と話す。
アルパゴンの息子クレアントを演じる竹内は、佐々木の演技について「蔵之介さんの目には、本当にアルパゴンの狂気が宿っている。身体の中の怒りと狂気が空気を通して伝わります」と語る。またアルパゴンの娘エリーズ役の大西は、自身の役作りについて「こんなお父さんですけど(笑)、私のお父さんであるということを大事に思いながら演じています」とコメントした。
取材会では、稽古中の佐々木のある行動について加治が質問する場面も。加治が「蔵之介さんはドケチおやじの役ですが、毎日のように差し入れしてくれました。あれは『役はドケチだけど、俺自身は違うからね』というアピールですか……?」と尋ねると、佐々木は「せやね(笑)」と即答。佐々木が「稽古では食べるのが楽しみですからね! 『今日はルーマニアのチームの方々がいるから洋菓子』とか『今日はキャストだけだからどら焼き』とか、ドケチおやじなりにいろいろ考えて」と意図を明かすと、加治が「蔵之介さんがスタッフさんから“サンタさん”と呼ばれていた」と裏話を披露し、会見場は和やかな笑いに包まれた。
最後に佐々木が「ルーマニアのスタッフチームが、フランスの戯曲を日本人キャストで立ち上げる舞台です。耽美で妖しく狂気に満ち、“今”の世界を描く喜劇をお届けします。ぜひ体験しに来てください」と観客にメッセージを送り、取材を締めくくった。
東京公演は12月11日まで。本作はその後、15日に宮城・えずこホール(仙南芸術文化センター)、来年1月6日から9日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、14日に高知・高知県立県民文化ホール オレンジホールでも上演される。
「守銭奴 ザ・マネー・クレイジー」
2022年11月23日(水・祝)~12月11日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
2022年12月15日(木)
宮城県 えずこホール(仙南芸術文化センター)
2023年1月6日(金)~9日(月・祝)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
2023年1月14日(土)
高知県 高知県立県民文化ホール オレンジホール
作:モリエール
翻訳:秋山伸子
演出:シルヴィウ・プルカレーテ
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本日、初日開幕!
モリエール作・プルカレーテ演出・佐々木蔵之介主演「守銭奴」
東京芸術劇場プレイハウスにて、12月11日まで上演。
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