マキノノゾミが脚本を手がける本作は、宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の戦いに焦点を当てたアクション時代劇。「真田十勇士」「魔界転生」などでマキノとタッグを組んだ
会見の会場は、武蔵と小次郎が決闘を行ったとされる“巌流島”こと山口県の船島。青空の下、武蔵と小次郎の銅像をバックに実施された会見には、武蔵役の横浜、小次郎役の隼人、演出の堤が出席した。横浜は巌流島に降り立った感想を「世紀の一戦が行われた場所で、武蔵や小次郎と同じ空気を吸っている。特別なパワーを感じるし、戦いにふさわしい場所だなと」と語る。横浜が「『巌流島』には武蔵の葛藤や心の揺れが濃く描かれている。彼の内面を大事に作りたいですし、史実を大事にしながらも自分にしかできない新たな武蔵を生きられたら」と意気込むと、堤が「期待しかない。武蔵の生き様や暗さ、強さ、何十年も何かを思い続ける気持ちをぜひ彼に体現してほしいし、適役だと思います」と横浜に厚い信頼を寄せた。
隼人は本作が新型コロナウイルスの影響で1度公演中止になったことに触れて、「できあがったカンパニーに加わることにプレッシャーを感じますが、新しい風を吹き込んで作品のエネルギーになれたら」と気合十分。稽古に向けては「小次郎のキャラが濃くなるほど、武蔵のキャラも立ってくるはず。もっと台本を読み込んで作り上げていきたい」と抱負を述べた。
横浜が「隼人さんは舞台俳優として大先輩。胸を借りて全力でぶつかりたい」と視線を送ると、隼人は「でも小次郎って、史実では武蔵に一撃でやられていますよね(笑)」と答える。これを受け、横浜は「今回は新解釈ですから!」とフォローして一同の笑いを誘った。
堤は演出の構想を「巨大なLEDの背景を使い、現代のテクノロジーと演劇の力強さを融合させたい」と話し、武蔵と小次郎の関係性については「史実によれば2人の決闘は一瞬で勝負がついたそうですが、今回はそうはさせません! 2人はお互いを運命の相手だと思っている。友情や恋愛に近い思いがあったかも。侍が命を懸けて戦う意味について考えたい」とコメント。マキノが作劇を手がけた本作のストーリーについては「武蔵と小次郎は居場所が違っても、“侍”の生き方に対する気持ちは同じ。2人がお互いに反目する心模様が本当に面白いんです。大きな時代の物語であると同時に、個人的な物語も色濃く描けたら」と思いを口にした。
会見では横浜と隼人が、互いの印象を明かす場面も。横浜はビジュアル撮影で隼人と初対面した際のことを振り返って、「刀を合わせたとき、内に秘めた熱いものを感じた」とコメント。隼人は「あいさつしてすぐに『はい、ガチャン!』って刀を合わせましたよね」と笑い、「繊細な芝居をされる流星さんが、武骨で男くさい武蔵をどう演じるのか気になっていました。でも撮影会場に来た瞬間、流星さんはもう武蔵だった。自分も自然と役に入り込めたし、心がメラメラと燃えました」と述懐した。
最後に横浜が「チーム一丸となり、皆さんの心に響く作品をお届けすることを誓います。楽しみに待っていてください」と観客にメッセージを送り、会見は終了した。
本作は来年2月10日から22日までの東京・明治座公演を皮切りに、3月27日まで石川・新潟・秋田・愛知・兵庫・香川・福岡を巡演する。
「巌流島」
2023年2月10日(金)~22日(水)
東京都 明治座
2023年2月25日(土)・26日(日)
石川県 本多の森ホール
2023年3月1日(水)
新潟県 新潟県民会館
2023年3月4日(土)
秋田県 あきた芸術劇場ミルハス
2023年3月8日(水)
愛知県 名古屋国際会議場 センチュリーホール
2023年3月11日(土)・12日(日)
兵庫県 神戸国際会館 こくさいホール
2023年3月15日(水)
香川県 レクザムホール(香川県県民ホール)
2023年3月18日(土)~27日(月)
福岡県 博多座
脚本:マキノノゾミ
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