“今年はずっと一緒にいる”原嘉孝＆高田翔、ノサカラボ「罠」に意欲

ノサカラボ「罠」に出演する原嘉孝と高田翔の取材会が昨日10月11日に行われた。

ノサカラボは、演出家・野坂実が世界のミステリーを舞台化するプロジェクト。今回は、フランスの劇作家ロベール・トマが1960年に書き下ろした「罠」が上演される。物語の舞台は、アルプス山脈を望むリゾート地シャモニー。新婚3カ月の新妻エリザベートが失踪し、夫のダニエルはクァンタン警部に捜査を依頼する。なかなか手がかりが見つからずダニエルが憔悴していたとき、マクシマン神父に付き添われてエリザベートが戻って来るが……。

ダニエル役で主演を務める原は「周囲に翻弄される立ち位置の役なので、非常に体力が要りますね。お客さんがストーリーを追ううえで、起点になる重要な役どころなのではないかと思います」と自身の役について紹介。マクシマン神父役の高田は「作品の中に登場する神父って基本的に怪しい存在じゃないですか（笑）」と冗談めかしつつ、「所作1つを取っても『あの行動には何か意味があるんじゃないか？』とお客さんに疑念を抱かせてしまって、本筋から離れてしまう可能性がある。緻密に計算しながら、所作に気を付けて演じたいです」と役作りのポイントを語った。

4月から9月にかけて上演された「Endless SHOCK -Eternal-」以来、共演が続いている2人。高田はこの縁について触れ、「今年は原ちゃんとずっと一緒にいるなって思いました（笑）。今回の『罠』では、『SHOCK』とはまた違う原ちゃんの一面を見られてうれしいです」と笑顔を見せる。一方の原は、「Endless SHOCK」の福岡公演中、自主的に「罠」の稽古をしていたことを明かし、「ふぉ～ゆ～さんや（ジャニーズ）Jr.の子たちに手伝ってもらいながら、読み合わせをしていました。でも、ふぉ～ゆ～さんに相手役を頼むとふざけるんですよ！ 特に越岡（裕貴）くんが（笑）」と、仲の良さをうかがわせるエピソードを披露した。

報道陣から、互いの印象について問われると、原は「最初は何を考えているのかわからなくて怖かったですね！（笑） でも今は信頼できる仲間です」と高田に視線を送る。これを受け、高田は「ダークな部分があるというのは、自分でも自覚があります（笑）。原ちゃんは体力があって、すごく元気なんだけど、実は静かなところもあって。最近、そういう一面も見せてくれるようになりました」と、うれしそうにほほ笑んだ。

続いて、2人は互いの俳優としての魅力についても言及。原は「しっかりと自分の中に役を落とし込んで稽古場に来てくれるので、一緒にお芝居をしていてとてもやりやすいです」、高田は「“心の躍動感”がある役者さん。原ちゃんがステージにいたらつい目で追ってしまう。自分にはない部分なのですごくうらやましいです」と、尊敬するポイントを挙げた。

最後に、原は「登場人物全員が本当のことを言っているようにも思えるし、全員が嘘をついているようにも思える。本当に面白いミステリーです。僕が演じるダニエルは、物語の最初と最後で激しい変化を遂げる役なので、その過程を楽しんでいただければ」とコメント。高田は「『罠』は人によってまったく見え方が違う作品。個人的には、マクシマン神父がアクションを起こす1幕後半の場面に注目してほしいです」と観客に呼びかけた。

「罠」の公演は、10月22日から30日まで東京・ニッショーホール、11月2・3日に大阪・松下IMPホールで行われる。