一番太鼓の音が鳴り響く、「平成中村座 十月大歌舞伎」幕開け

猿若町発祥180年記念「平成中村座 十月大歌舞伎」が、昨日10月5日に東京・浅草寺境内 平成中村座で開幕した。

平成中村座は、「江戸時代の芝居小屋を現代に復活させ、多くの方々に歌舞伎を楽しんでいただきたい」という十八世中村勘三郎の思いから2000年に誕生した歌舞伎公演。今回の公演は2カ月連続で実施され、10月には「平成中村座 十月大歌舞伎」、11月には「平成中村座 十一月大歌舞伎」が上演される。

「平成中村座 十月大歌舞伎」の第1部では、「双蝶々曲輪日記 角力場」と河竹黙阿弥作による極付幡随長兵衛「公平法問諍」を上演。第2部では、有吉佐和子作「綾の鼓」、宮藤官九郎作・演出による「唐茄子屋 不思議国之若旦那」が披露される。

また昨日5日には、初日開幕を告げる儀式・一番太鼓が実施された。開幕に際し、中村勘九郎は「四年ぶりに浅草に帰ってきました。今から180年前、天保十三年十月五日に中村座がここ浅草の地で開幕しました。同じ十月五日に初日を迎えられるという、奇跡的なご縁を感じます。宮藤官九郎さんに書いていただいた新作『唐茄子屋』ももちろんですが、古典の持つ魅力も合わせて、平成中村座でご堪能いただきたいと思います。今日から二ヶ月、皆様のご来場をお待ちしております」とコメントした。

「平成中村座 十月大歌舞伎」は10月27日まで、「平成中村座 十一月大歌舞伎」は11月3日から27日まで上演される。

ステージナタリーでは現在、平成中村座の特集を展開中。本特集には、「唐茄子屋 不思議国之若旦那」の作・演出を手がける宮藤、出演者である勘九郎と中村七之助のインタビューを掲載している。