“今までとは全く違うもの、でも今までの匂いもある”作品、玉田企画「영（ヨン）」開幕

玉田企画「영（ヨン）」が、9月23日に東京・東京芸術劇場 シアターイーストで開幕した。

「영（ヨン）」は、玉田真也が作・演出を手がける新作公演。韓国の恋愛ドラマにハマったOL・マリカは、一念発起して渡韓し、脚本家を目指す。渡韓後、1作目の作品がまさかの大ヒットを記録。しかし、それは恋愛ものとはかけ離れたバイオレンス作品だった。憧れと才能のギャップに悩むマリカのもとに、謎の女が現れて……。出演者には、長井短、祷キララ、ファン・リハン、伊藤修子、李そじん（青年団 / 東京デスロック）、森優作、田中祐希（ゆうめい）、前原瑞樹（青年団）、森一生、山科圭太、玉田が名を連ねた。

開幕に際し、玉田は「今作の実現にはたくさんのハードルがありました。コロナの状況の中で韓国から俳優を招くこと、韓国語でセリフを書くこと、字幕。それらの外的な要素の他にも、劇作や演出についても、これまでやっていないことへの挑戦が多くありました。それらが一度に押し寄せ、混乱の中で作っていました。でもそれはポジティブな過程でした。実現した作品は今までとは全く違うもの、でも今までの匂いもある、それぞれが混じり合ったものになったからです。その作業を支えてくれた全てのキャストとスタッフに感謝します」とコメントした。

上演時間は1時間55分で、公演は10月2日まで。なお本作は、東京芸術劇場が若手劇団に上演の機会を提供する「eyes plus」シリーズにラインナップされている。