狂っているのは誰だ?B機関が立ち上げる寺山修司「狂人教育」

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B機関 第6回公演「狂人教育」が、11月2日から8日まで東京・ザムザ阿佐谷で上演される。

B機関 第6回公演「狂人教育」チラシ表

B機関 第6回公演「狂人教育」チラシ表

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「狂人教育」は、寺山修司が1962年に人形劇団に書き下ろした戯曲。本作では、小児麻痺の蘭と、その家族の物語が描かれる。ある日、法医学者のドクが「この一家の中に1人だけ狂った人間がいる」と一家に告げると、祖父は家族の名誉と血の純血のため、その人間を密殺することを提案し……。

演出を点滅が担当。出演者には点滅のほか、海津義孝、岡田静、ERINN、中村天誅、寺門祐介、佐野眞一、大津澄怜、七虹、村上和彌、田中佑果、北池美和、井筒彩夏、谷浩奈が名を連ねた。点滅のコメントは以下の通り。

点滅コメント

この戯曲を初めて読んだとき「中世ヨーロッパの魔女狩り」を思いました。魔女とされた者への私刑、拷問による迫害。

実際魔女とされた者は貧しく教養もなく友人も少ないといった特徴を持つ者が多かったといいます。

もちろん魔女などではありません。

魔女を特定することにより、他の者は魔女ではないと証明されます。

言い換えれば、一人の魔女の出現は多数の民衆を救うのです。

多数の偽正を救済するためには、少数の犠牲(悪)が必要です。

少数は悪。人との違いは悪 。

さて、本劇中の六人の家族。

この中に一人だけ気違いがいるといいます。

気違い、違い、個性、障害、、、少数は悪。

もしこの中に自分の違いを認められる者がいたならば、その者は殉教者足り得るのでしょうか。そしてその魂は救われるのでしょうか。

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B機関 第6回公演「狂人教育」

2022年11月2日(水)~8日(火)
東京都 ザムザ阿佐谷

作:寺山修司
演出:点滅
出演:海津義孝、岡田静、ERINN、中村天誅、寺門祐介、佐野眞一、大津澄怜、七虹、村上和彌、田中佑果、北池美和、井筒彩夏、谷浩奈、点滅

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ロミオの青い空 Romeo's blue sky 《Die Schwarzen Bruder》 @ya_katsuo6401_t

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