10月に上演される、神戸アートビレッジセンター(KAVC)プロデュース公演 手話裁判劇「テロ」の記者会見が、本日9月2日に兵庫・神戸にて行われた。
これは、神戸アートビレッジセンターがプロデュースし、ピンク地底人 / ももちの世界の
大谷は「テロの戯曲を初めて読んだとき、面白く、難しい芝居だと思いました。観客ひとりひとりが裁判官になるという心持ちになるお芝居で、さらにその上にろう者、難聴者、聴者、いろんな役者が参加され、一つの舞台をピンク地底人3号さんの演出のもと、創り上げていく演劇だと思っています」とコメント。同劇場の舞台芸術プログラムディレクターである
続けて出演者もあいさつ。裁判長役を演じる山口は「今回の裁判長という本当に難しい役、また内容をいただき、本当にやりたいという気持ちを持ちつつ、稽古に励んでいます。メンバーも本当に魅力的で一緒にできて本当に嬉しいです。成功させたいと思っています」と言い、弁護人・ピーグラー役の北薗は「裁判劇は今まで経験がありませんが、今回いろんなことを学ばせていただいて、裁判の世界、演劇の世界で色々な表現ができればと良いなと思っています。ろう、難聴、そして盲者、いろんな劇の見方があると思うので、期待していただければと思います」と意気込む。
検察官・ネルゾン女史役の森川は「13年ぶりの舞台になります。素晴らしい戯曲・演出家・役者のみなさんとできることを楽しみにしています」と話し、同じくネルゾン女史役の宮川は「私は、生きてきた中で手話をやったことがなくて、かなり不安だったところから始まりました。手話を覚えつつ、みんなとコミュニケーションをとりながらの稽古は波乱のスタートだったので、最初は不安だらけでしたが、今は面白くなる自信しかありません」と期待をあおる。
証人・ラウターバッハ役を演じる高校生の古賀は、「このような裁判を経験したことも、見たこともなくて、授業で習ったぐらいのもので、裁判を身近に感じることができなかったのですが、オーディションを受けるきっかけが、オーディションの課題のピンク地底人3号さんの作品『鎖骨に天使が眠っている』の台本を読んで泣いたことでした。今まで台本を読んで泣いたことがなかったので、自分でも驚いて、絶対この舞台に出たいと思い、オーディションを受けました。このような機会をいただき、今ここに立てていることがとてもうれしいです」と思いを語った。
被害者の遺族・マイザー役の関場は「私自身、視覚障害で全く見えていない全盲ですが、私や、ろう者の俳優のみなさん、そして聴者で、普段日本語を使っているみなさんが一緒に舞台に立つということがおそらく稀な、めずらしい舞台になるなと思っています。日常生活の中に、視覚障害者もいて、ろう者もいて、もちろん聴者もいて、聴者の中でもいろんな障害があったり、例えば年齢的に弱者と言われるような人もいます。普段生活しているとそういう人たちが社会の中にいることをつい忘れがちになってしまうと思うんですが、この舞台の上で1人ひとりが生きている人間だということをみなさんに届けられるようなお芝居になるなと思っています。本番、そしてそこまでの道のりもとても楽しみにしていますので、見守っていただければと思います」と話した。
公演は10月5日から10日まで兵庫・神戸アートビレッジセンター KAVCホールにて行われる。
神戸アートビレッジセンター(KAVC)プロデュース公演 手話裁判劇「テロ」
2022年10月5日(水)~10日(月・祝)
兵庫県 神戸アートビレッジセンター KAVCホール
原作:「テロ」フェルディナント・フォン・シーラッハ著 / 酒寄進一訳
演出:
出演:
※庄崎隆志の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
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神戸アートビレッジセンター(KAVC) @KAVC_Kobe
【メディア掲載情報】#手話裁判劇テロ
昨日9/2(金)に開催記者会見を行いました。
会見の模様をステージナタリーにてご紹介いただいております!ぜひご覧ください🙆♀️ https://t.co/30YHDd29jh