東京・新国立劇場 小劇場で11月に上演される「私の一ヶ月」を手がける
「私の一ヶ月」は新国立劇場が送る“未来につなぐもの”シリーズ第1弾。「ロイヤルコート劇場×新国立劇場 劇作家ワークショップ」の企画から生まれた新作となり、須貝が劇作を、文学座の稲葉が演出を手がける。
須貝は「この作品では、あらゆることが加速度的に進んでいく現代で、そこから弾き飛ばされた人々を描こうと思いました」「お客様と一緒に作品を通して、見過ごされてしまいそうになるささやかなものに目を向けること、未来に何を残していくべきかを考えることができたら、この物語が生まれ落ちた意味もあるのではないかと考えています。どうぞご期待ください!」と述べ、稲葉は「これまでの色々なご縁が繋がって今創作の場に立たせて頂いていることを改めて実感した」と言い、「良い意味で疑ったり信じたりしながら、私たちの世代がこの世界をどう捉え、どう未来に受け渡していけるのか、この作品を通して考え抜きたいと思います」と意気込んだ。
本作には
須貝英コメント
今までいただいた機会や幸運が繋がりに繋がって、ここへ連れて来てもらったような気がします。心からありがたく思います。
この脚本は僕一人で書いたものではありません。「ロイヤルコート劇場×新国立劇場劇作家ワークショップ」という素晴らしい企画の中で育まれた作品です。日英両国の劇場チームと日本の若手劇作家たち、彼らと共に時間を掛けて議論を交わし、改稿を重ね、コロナ禍で延期しながらも、二年近い時間を掛けて全員で最後までやりきった思い入れの深い企画です。この経験だけでも財産ですが、さらにこの作品を選んでいただけて、しかも兼ねてよりご一緒したかった稲葉さんが演出をしてくださる。この上ない幸せです。
この作品では、あらゆることが加速度的に進んでいく現代で、そこから弾き飛ばされた人々を描こうと思いました。貧しく寒い地方都市の、ある家庭とコンビニエンスストア。都内の大学図書館の閉架書庫。その三つの場所を主軸に物語は進みます。
お客様と一緒に作品を通して、見過ごされてしまいそうになるささやかなものに目を向けること、未来に何を残していくべきかを考えることができたら、この物語が生まれ落ちた意味もあるのではないかと考えています。どうぞご期待ください!
稲葉賀恵コメント
この度はこのような素晴らしい企画に呼んで頂き、本当に感謝いたします。
新国立劇場がロイヤルコート劇場と組んで劇作のワークショップを行うとお聞きした時、期待と興奮に包まれたことを覚えています。ロイヤルコート劇場が数々の劇作家を輩出し、イギリス演劇界での新人作家の登竜門的劇場であることは勿論知っていました。そして何より劇作家が時間をかけて自分の作品を創作出来る場を、国立の劇場が企画したということに感銘を受け、ここで生み出された作品を一読者として早く読んでみたいと思っていました。まさか、その作品を自分自身が演出させて頂く機会が来るとは、人生は何が起こるか分からないものです。しかもそれが数年前に豊橋の劇場で知り合い、同年代として刺激を受けた須貝さんの作品だとお聞きした時は喜びとともに感慨深いものがありました。これまでの色々なご縁が繋がって今創作の場に立たせて頂いていることを改めて実感したのです。
この作品は一つの家族、とりわけ一人の母と娘を中心に物語が繰り広げられます。彼らの過去の傷を鋭く抉りながらも抱きしめる言葉の数々、そこに市井の人々を愛おしみ、彼らが未来に一歩進めるよう背中を押す須貝さんの厳しくも優しい眼差しがあります。私はこの眼差しを良い意味で疑ったり信じたりしながら、私たちの世代がこの世界をどう捉え、どう未来に受け渡していけるのか、この作品を通して考え抜きたいと思います。今回はなにより作家が隣にいて伴走してくださる、こんなに力強く幸せなことはありません。初日まで試行と挑戦を繰り返し、高みを目指していきたいです。どうぞご期待ください。
【未来につなぐもの】I「私の一ヶ月」
2022年11月2日(水)~20日(日)
東京都 新国立劇場 小劇場
作:
演出:
出演:
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Mo'xtra @moxtrainfo
そしてステージナタリーさんにも取り上げていただきました!
え、何このイラスト、初めて見るんですけど…かわいいな!
稲葉さんのコメントも是非読んでいただきたいです。「生きてる作家の作品やるの久しぶり!」と確か言ってた稲葉さんですが、生きてる作家として一緒に頑張ります!(須貝) https://t.co/qXyrQ1nRic