岡本健一&成河が“遊び倒す”二人芝居「建築家とアッシリア皇帝」ビジュアル解禁

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東京・シアタートラムで上演される「建築家とアッシリア皇帝」のビジュアルが解禁された。

「建築家とアッシリア皇帝」ビジュアル(宣伝美術:秋澤一彰、撮影:山崎伸康)

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「建築家とアッシリア皇帝」ビジュアル(宣伝美術:秋澤一彰、撮影:山崎伸康)

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シアタートラムでは“トラム、二人芝居”と題する企画を展開しており、第1弾として8・9月に二人芝居「毛皮のヴィーナス」を上演。第2弾となる「建築家とアッシリア皇帝」では、フェルナンド・アラバールの戯曲を、生田みゆきの上演台本・演出、岡本健一成河の出演で立ち上げる。

「建築家とアッシリア皇帝」ビジュアル(宣伝美術:秋澤一彰、撮影:山崎伸康)

「建築家とアッシリア皇帝」ビジュアル(宣伝美術:秋澤一彰、撮影:山崎伸康)[拡大]

絶海の孤島に墜落した飛行機から現れた男は、自らを皇帝(岡本)と名乗り、島に先住する1人の男を建築家(成河)と名付け、近代文明の洗礼と教育を施そうとする。2人はお互いの存在を求め合いながらもぶつかり合う。やがていろいろな人物の役を演じ始めた彼らは、心の底にある欲望、愛憎、罪の意識を語り始め……。

生田みゆき

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生田は「演出者としては、岡本さんと成河さんが持っていらっしゃる強靭な声と身体を駆使して遊び倒せる空間を準備し、今こそ上演する意義のある作品を創りたいと思います」とコメント。また岡本は「今までに自分が関わってきた演劇の中で、こんなにも凄まじい戯曲は初めてです。あらゆる枠を超えてしまっている、今の私達でしか成り得ない自由で演劇ならではの二人芝居。是非、シアタートラムという冒険心が豊かで濃密な劇場で体感して下さい」、成河は「言葉で説明出来るものを優に超えたところにある、強い執念のようなもの。それを現代の感覚でどこまで具体的に掴めるか、そういう挑戦になると思います。掴んで、開く。その作業を岡本健一さん、生田みゆきさんと、こだわりにこだわりにこだわり抜いて、やってみようと思います。大冒険です」とそれぞれ意気込みを述べた。

公演は11月21日から12月11日まで。チケットの一般販売は9月25日に開始される。

生田みゆきコメント

「建築家とアッシリア皇帝」を初めて読んだのは数年前のことですが、たくさんの要素が詰め込まれた膨大な台詞に面喰らったり、母親に対する異常なまでの愛憎に一女性として戸惑ったりしつつも、演劇という表現に託して何かをしつこく描き出そうとする作家の途轍もないエネルギーにとにかく圧倒されたことを覚えています。このエネルギーが、作家が幼少期に経験したスペイン内戦に深く根差していることは多くの方が指摘されていますが、その悲しみや憤りが少し実感をもって私に迫ってきたのは、今年2月のロシアによるウクライナへの軍事侵攻以降でした。

連日様々なメディアを通して伝わってくる戦地の惨状と各国の対応。ある日を境に突然日常が崩壊し死が迫る不条理に怒りを覚えつつも、正義と悪という風に極めて単純化された構図の報道や、西側諸国のウクライナに対する手厚い支援から垣間見える無意識の人種差別に対する疑問なども浮かんできました。そんな中で戯曲を改めて読みなおしたときに、演出の道筋がおぼろげながらも見えてきたように思えました。これまで実験精神や開拓心のある作品を数々送り出してきたシアタートラムで、客席と一体感のある空間や、この戯曲の中に散りばめられた遊びの要素を最大限に生かしながら、より良き未来を目指す人類の矛盾と葛藤を、赤裸々に描き出せたらと目論んでいます。

そして岡本健一さんと成河さんは、そんなハードな挑戦にユーモアを忘れずに果敢に飛び込んでくださる素晴らしい舞台人だと感じています。「皇帝」を名乗る男は、尊大であると同時に卑屈でもあるという振幅の大きなキャラクターです。岡本さんの少年のような自由さと好奇心そして正直さが、どのような表現となって立ち上がるのかとても楽しみです。そしてその皇帝を受け止める「建築家」は、いつも作品の細部まできちんと把握したうえで相手役のすべてを受け入れて、自分もどんどん飛躍される成河さん。「二人芝居」という、人間同士の関係が最もシンプルな形で構成されている戯曲ですが、「ごっこ遊び」を利用してその関係はどんどん変化します。演出者としては、岡本さんと成河さんが持っていらっしゃる強靭な声と身体を駆使して遊び倒せる空間を準備し、今こそ上演する意義のある作品を創りたいと思います。劇場でしか体感できない生の身体を、是非お楽しみください。

岡本健一コメント

「建築家とアッシリア皇帝」より、岡本健一のビジュアル。(撮影:山崎伸康)

「建築家とアッシリア皇帝」より、岡本健一のビジュアル。(撮影:山崎伸康)[拡大]

この作品を2022年11月・12月に上演するということに、私は心を躍らせています。

躍らせているとともに、感傷的に陥ったり、攻撃的な感情が高鳴ってきたり、支離滅裂な思いをひとつひとつに細かく細分化したり、そして何よりも成河との二人芝居であることに、全く予想のつかない事件性のある過激で愛に溢れた物語になるのだと思います。

登場人物が、どんな喋り方をするのか、どんな気持ちで時間が進んで行くのか、私自身がどのような姿になっていくのか、何も決められない、決めてはいけないような作品な気がします。

演出の生田さんが、ごく普通のマトモな人間とは言えない私達二人を何処に導いてくれるのかも予想がつきません。

演劇はLIVEなのだと思います。

今までに自分が関わってきた演劇の中で、こんなにも凄まじい戯曲は初めてです。

あらゆる枠を超えてしまっている、今の私達でしか成り得ない自由で演劇ならではの二人芝居。

是非、シアタートラムという冒険心が豊かで濃密な劇場で体感して下さい。

要必見です。

成河コメント

「建築家とアッシリア皇帝」より、成河のビジュアル。(撮影:山崎伸康)

「建築家とアッシリア皇帝」より、成河のビジュアル。(撮影:山崎伸康)[拡大]

ありそうでなさそうな奇妙な設定、色鮮やかな演劇ごっこみたいな楽しさが散りばめられていたかと思ったら、明確な近代文明批判を繰り広げたり、突如としてドロドロの人間心理の闇に落ちていったり。とにかく読み解くのに相当なエネルギーのいる作品です。これを「不条理演劇」とひとことで言い表すのは現代としてはやはりそぐわない、今からおよそ60年前の先鋭の娯楽、思想というのはともすれば古びたものに感じてしまう、その難しさも感じています。この戯曲を現代に開いていくのはとても大きな挑戦であり、大冒険です。僕が強く惹かれるのは、アラバールが筆を打ち付けるようにして書いた、言外の雑多なエネルギーです。言葉で説明出来るものを優に超えたところにある、強い執念のようなもの。それを現代の感覚でどこまで具体的に掴めるか、そういう挑戦になると思います。掴んで、開く。

その作業を岡本健一さん、生田みゆきさんと、こだわりにこだわりにこだわり抜いて、やってみようと思います。大冒険です。

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「建築家とアッシリア皇帝」

2022年11月21日(月)~12月11日(日)
東京都 シアタートラム

作:フェルナンド・アラバール
翻訳:田ノ口誠悟
上演台本・演出:生田みゆき
出演:岡本健一成河

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「建築家とアッシリア皇帝」
2022年11月21日(月)~12月11日(日)
東京都 シアタートラム

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