三谷幸喜のホラーコメディに挑戦、岡山天音が意欲「夏の思い出になるようなエンタメに」

パルコ・プロデュース2022「VAMP SHOW ヴァンプショウ」に出演する岡山天音の取材会が7月中旬に行われた。

「VAMP SHOW ヴァンプショウ」は、1992年にサードステージのプロデュース公演として初演された三谷幸喜作のホラーコメディ。2001年には、パルコ＆サードステージ提携プロデュースとして東京・PARCO劇場で上演された。同作では、全国を旅して暮らす、陽気な5人の吸血鬼たちの姿が描かれる。

三谷作品のイメージを問われた岡山は「幼少期に観た映画『THE 有頂天ホテル』のように、お祭り感のある楽しい作品が多い印象があります」と述べつつ、「『VAMP SHOW』の台本を拝見して、人物を描き分ける力が素晴らしいと改めて感じました。『VAMP SHOW』はホラーであり、コメディであり、かつ人間ドラマの要素もあって、三谷さんの魅力“全部乗せ”のエンタテインメントだなと。僕はこれまでシリアスな舞台に出演することが多かったので、今回の作品で自分がどんなふうに変貌するのか、怖くもあり楽しみでもあります」と期待を語った。

2022年版を演出するのは、2001年版に出演した河原雅彦。河原の人物像と演出について、岡山は「コメディを解体して、『コメディとは何か？』ということを理論的に追求していく方」と印象を明かすと共に、「稽古を通して勉強させてもらっています」と河原に信頼を寄せる。また、共に吸血鬼役を演じる平埜生成、戸塚純貴、塩野瑛久、尾上寛之にも言及し、「枠からはみ出していくように作られている台本なので、台本に書かれていることを毎公演同じクオリティで再現するよりも、即興的な表現が多くなるんじゃないかと。共演者の皆さんのアドリブから、新しい世界が広がっていく予感がしています。スリリングな時間になりそうで楽しみです」と笑顔を見せる。続けて、「遠くから見るとみんなフォルムが似ているので、“今時の若者たち”という印象を受けるかもしれないですが、『人の個性って、こんなにも違うんだな』ということを表現できたら。今回が3度目の上演ということで、自分たちが演じる意味を見つけられたらと思います」と決意を語った。

最後に岡山は「夏の思い出になるようなエンタテインメントを皆さんにお届けできればと思っています。ぜひ非日常を味わいに来てください」と観客にメッセージを送った。

「VAMP SHOW」は8月8日にPARCO劇場で開幕。その後、9月に愛知・大阪・福岡で上演される。

※2022年8月2日追記：8月8日から15日までの公演は新型コロナウイルスの影響で中止になりました。