conSept Dialogue in Theater#2「Heisenberg(ハイゼンベルク)」の取材会が昨日6月10日に行われ、出演者の
本公演は、映像制作や舞台制作を手がけるプロダクション・conSeptがストレートプレイを取り上げる「conSept Dialogue in Theater」シリーズの第2弾。「Heisenberg」はサイモン・スティーヴンスの脚本による二人芝居で、イギリス・ロンドンを舞台に、アメリカ・ニュージャージー州出身の四十代の女性ジョージーと、肉屋を営む七十代の男性アレックスの物語が描かれる。日本初演となる今回は、小山ゆうなと古川貴義が演出を担当。小山演出版にはりょうと上條、古川演出版には小島と平田が出演する。
演出家とキャストを2組に分けた意図について、宋元燮プロデューサーは「『Heisenberg』は男女の関係性を描いたお話。男性と女性の演出家ではおそらく作品に対するアプローチの方向性が違うので、そのことによって作品の見え方がどのように変わってくるのか、各チームに委ねてみたいと思いました」と明かす。
ジョージー役を演じるりょうは「ジョージーは、おしゃべりで風変わり。とても魅力的な女性なのですが、衝動的な言動が多く、私自身、まだ理解しきれていない部分があるんです。だからこそ強い芯を持って、ストレートかつシンプルに演じられれば。お客様をストーリーに巻き込んでいけるように、お稽古に励みたいと思います」と意気込みを語る。同役を務める小島も、「まだジョージーの人物像をつかめていない」と述べつつ、「わからない部分はわからないままで良いのかなとも思っていて。脚本を読んでいくうちに、“うそを肯定して、物語として楽しむ”ほうが良いのかもしれないと思えてきました。平田さんとお稽古をしていく中で、日々発見を重ねていけたら」と意欲を見せた。
アレックス役の上條は、二人芝居やストレートプレイに出演することを熱望していたと明かし、「『Heisenberg』には、自分がやりたいと思っていた世界のことが描かれている。読めば読むほどすごく良い脚本だなと思いました」と所感を述べる。また新型コロナウイルスに罹患した際、療養中に「Heisenberg」の脚本を読み込んでいたそうで、「準備稿を読むことだけが唯一の楽しみでした」と笑みを浮かべた。
同じくアレックス役を演じる平田は、本作がドイツの物理学者ヴェルナー・カール・ハイゼンベルクが提唱した不確定性原理を下敷きにした作品であることに触れ、「科学者を題材にした知的な物語かと思っていたら、男女の日常会話がずっと続くので、初めは面食らいました(笑)」と率直な感想を述べる。そして、「劇中では、一見惹かれ合うことのなさそうな男女のラブストーリーが展開していくのですが、その中で2人の人間性や、話を聞いてくれる相手がいることの喜びを伝えられたら。この作品を通して、お客さんにも生きている実感を持っていただけたら良いなと思います」と観客に呼びかけた。
「Heisenberg」の公演は、7月29日から8月14日まで東京のザ・ポケットにて。チケットの一般販売は6月25日10:00に開始される。
conSept Dialogue in Theater#2「Heisenberg(ハイゼンベルク)」
2022年7月29日(金)~8月14日(日)
東京都 ザ・ポケット
脚本:サイモン・スティーヴンス
翻訳:小田島創志
演出:小山ゆうな、古川貴義
出演:
※2022年7月27日追記:りょう、上條恒彦出演回は全公演中止になりました。
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