「弁天娘女男白浪」尾上右近が文字入れした番傘を展示、チャリティーオークションも

尾上右近が文字入れした番傘が、「團菊祭五月大歌舞伎」の期間中、東京・歌舞伎座の地下木挽町広場で展示される。

右近は、本日5月2日に歌舞伎座で開幕する「團菊祭五月大歌舞伎」の第3部「弁天娘女男白浪 浜松屋見世先の場 稲瀬川勢揃いの場」に弁天小僧菊之助役で出演。右近は、白浪五人男が実際に舞台で使用するものと同じ番傘に、“志”と“爆”の文字を記入した。“志”の傘は、「弁天娘女男白浪」から着想を得て、青空に映える桜のイメージをしたためたもの。一方の“爆”の傘には、弁天小僧をイメージした赤、黒、金の3色が使われている。

昨日1日に展示スペースを訪れた右近は、「特別な空間をつくってくださり、感謝です。和傘も歌舞伎も脈々と息づいてきた伝統を、今生きる人間の魅力で輝くものにしていきます。だからこそ、今回は自分にも何かできることはないかと、楽しみながら、情熱を込めて描きました。本日は横殴りの雨に濡れながら、弁天小僧が育った江の島、弁天様をお参りしてきました！ みんなで一丸となって、お客様に喜んでいただける舞台をお届けしたいと思います」と語った。

右近が文字入れした番傘は、チャリティーオークションに出品され、落札代金は一般社団法人 岐阜和傘協会の後継職人育成プロジェクトへ寄付される。

「團菊祭五月大歌舞伎」では、「弁天娘女男白浪」のほか、第1部で「祇園祭礼信仰記 金閣寺」と「あやめ浴衣」、第2部で「歌舞伎十八番の内 暫」と「新古演劇十種の内 土蜘」、第3部で「市原野のだんまり」が上演される。公演は5月2日から27日まで歌舞伎座にて。

ステージナタリーでは現在、「團菊祭五月大歌舞伎」の特集を展開中。本特集には、「弁天娘女男白浪」特別ポスターの撮影レポートと、同演目の出演者である坂東彦三郎、坂東巳之助、右近、中村米吉、中村隼人のコメントが掲載されている。