松本幸四郎が石川五右衛門勤める「三月大歌舞伎」開幕、市川猿之助演じる関羽は宙乗り

「三月大歌舞伎」が、昨日3月3日に東京・歌舞伎座で開幕した。

「三月大歌舞伎」では第1部で脚本・演出を横内謙介、演出を市川猿之助が担う「三代猿之助四十八撰の内 新・三国志 関羽篇 市川猿之助宙乗り相勤め申し候」を上演。同作では猿之助が関羽、市川中車が張飛、市川笑也が劉備に扮する。関羽による宙乗りが披露されるクライマックスでは、桃の花びらが客席を舞い、場内は大きな拍手に包まれた。

第2部では片岡仁左衛門とその孫・片岡千之助が共演する「天衣紛上野初花 河内山 質見世より玄関先まで」、尾上菊五郎、中村時蔵らが庶民の暮らしの悲しみと喜び、人情の温かさを描き出す「芝浜革財布」が展開。さらに第3部では中村芝翫が長尾輝虎を演じる「信州川中島合戦 輝虎配膳」、松本幸四郎が石川五右衛門を勤める「増補双級巴 石川五右衛門 松本幸四郎宙乗りにてつづら抜け相勤め申し候」が上演される。幸四郎は叔父の故・中村吉右衛門直伝の五右衛門を堂々と演じ、大きな存在感を見せた。公演は3月28日まで。

なおステージナタリーでは「三月大歌舞伎」の特集を展開中。本特集には、幸四郎と、劇団☆新感線「五右衛門ロック」シリーズで五右衛門を演じた古田新太による“五右衛門対談”が掲載されている。