「カーテンズ」開幕、城田優が菅井友香・三浦翔平に信頼「成長がいとおしい」

城田優が演出・主演を務めるミュージカル「カーテンズ」が、本日2月26日に東京・東京国際フォーラム ホールCで開幕した。

「カーテンズ」は2007年にブロードウェイで開幕し、同年のトニー賞で計8部門にノミネートされた作品。日本では2010年に東山紀之主演で初めて上演された。舞台は1959年のボストン・コロニアル劇場。そこでは新作ミュージカル「ロビン・フッド」の、ブロードウェイに向けたトライアウト公演が行われている。主演女優のジェシカは、才能はないのにプライドだけは高く、評判が悪かった。公演初日、ジェシカが舞台上で何者かに殺害される事件が発生。駆けつけたミュージカルオタクの警部補フランク・チョフィ（城田）は事件の解決を急ぐと同時に、舞台の内容に首を突っ込み始め……。

本日行われた取材会には、チョフィ役の城田、新人女優・ニキ役の菅井友香（櫻坂46）、そして看板俳優にして振付家のボビーを演じる三浦翔平が登壇。城田は演出・主演を兼任する感想を「日々後悔です（笑）。演出家の仕事と並行しながら膨大なセリフ量と闘って、しんどかった」と語り、「帰宅後の城田優は、お見せできないほどヘロヘロ。1月頭から今朝までで、体重が9kg減った」と苦笑い。続けて「僕がこうして挑戦したりビッグマウスでいたりすることに触発され、新しいアーティストが生まれてミュージカルシーンがさらに盛り上がれば。二足の草鞋どころではない重圧がありますが、素敵なキャストとスタッフが支えてくれました。僕も座組を引っ張りながら、皆さんの“波”に乗って素敵な時間を届けたい」と意気込んだ。

ミュージカルに初挑戦する菅井が「もう初日だなんて、夢かと思うくらい不思議」と胸中を明かすと、城田がすかさず「夢です」とツッコミを入れて笑いを誘う。菅井は「起こしてください（笑）」と切り返しつつ、「ミュージカルをやれるうれしさと同時に実力の足りなさも実感して。『1分1秒も無駄にできない』という気持ちで、スポンジになったつもりで皆さんから吸収して日々を過ごしてきました。教わったことを信じて全力で挑みます」と気合十分に述べた。

菅井と同じくミュージカル初出演の三浦は「ミュージカルってこんなに大変なのかと。先輩方が本当にお上手で『バケモノだな』と思って（笑）。自分の力量不足を肌で感じましたが、下手くそなりに最大限がんばります。“城田演出家”の言う通りにお芝居を作ってきたので、信じて一生懸命演じたい」と言葉に力を込める。また「城田からの無茶ぶりはあった？」と尋ねられた三浦は、腕組みをしてしばし考えたのち「ダンス経験がほとんどない僕が振付家の役、というのが無茶ぶり」と回答。城田は笑いつつ「彼は居残り稽古までしてどんどん成長しています。非常に輝いているし、説得力のあるボビーです」と三浦に厚い信頼を寄せた。

城田は稽古での2人の様子を「かねてからミュージカルをやりたかったというお2人なので、初期から熱量が高かった」と話し、「菅井さんはおしとやかで上品で、とてもしっかりした方。ある意味すごく“完成”されていたので、それをほぐして心を解放してもらうところから始めました。おこがましいようですが、すごく成長したと思う」と菅井に笑顔を向ける。

また城田は、友人でもある三浦について「翔平はこだわりと芯のある俳優。だから『もしかして稽古でバトるかも』と思っていましたが、『今回は全部あなたの言うことを聞いて、それを解釈して演じたい』と言ってくれた。その信頼がうれしい」とコメント。さらに城田は「ミュージカルに不慣れな出演者たちががんばる姿に、僕も気持ちが引き締まりました。彼らの成長がいとおしい。きっと初日と千秋楽で、まったく違う舞台になるのでは」と期待を口にした。

最後に城田が「幸運にも初日を迎えられたけど、公演を続けられる保証はない。それでも我々は今できるベストパフォーマンスをお届けしますので、最後の最後までよろしくお願いします」とあいさつし、取材会は終了した。

東京公演は3月13日まで。本作はそのあと18日から22日まで大阪・新歌舞伎座、26・27日に愛知・愛知県芸術劇場 大ホールでも上演される。