KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「ラビット・ホール」が、昨日2月23日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオで開幕した。
「ラビット・ホール」は、2007年にピュリツァー賞戯曲部門を受賞したデヴィッド・リンゼイ=アベアーによる戯曲。作中では、息子を事故で亡くした夫婦と、彼らを取り巻く人々の日常が描かれる。2010年にはニコール・キッドマンのプロデュース・主演により映画化された。今回の上演版では、上演台本を篠崎絵里子、演出を
初日を迎え、演出の小山は「『ラビット・ホール』は、とても悲しい出来事を抱えた家族とその出来事に関わる青年の話ですが、繊細に日常の会話の中のささやかな事の積み重ねで構築された戯曲です。その繊細さを客席の皆様と共有し、お客様の呼吸や眼差し、存在によって作品の温度がより確かなものとなり、浮かび上がってきました」と手応えを語る。
また小島は「この作品は、非常に心に響くセリフが多く、そのセリフの言葉たちがその日の気持ちによって、心への刺さり方が毎回違います。なので毎日新鮮で発見が多いです」と語り、田代も「僕らの日常には、変えることの出来ない苦しみや哀しみが沢山潜んでいます。人はその痛みとどう向き合い、どう前に進んでいくのか、僕自身もこの作品と向き合う度に、新たな気付きを得ています」と思いを述べた。
上演時間は休憩を含む約2時間30分。神奈川公演は3月6日まで行われ、12・13日には兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールでも上演される。
小山ゆうなコメント
この状況の中、お客様と共に初日を迎える事ができ、
満席の客席を見ただけで、胸がいっぱいになりました。
ご観劇くださった皆様ありがとうございます。
「
その繊細さを客席の皆様と共有し、お客様の呼吸や眼差し、存在によって作品の温度がより確かなものとなり、浮かび上がってきました。
出演者の皆は、初日終わってからも、演技についての議論を重ねていました。
毎公演新鮮な瞬間が生まれると思います。引き続き、無理ない範囲でご観劇いただき、作品を応援いただければ幸いです。
小島聖コメント
この作品は、非常に心に響くセリフが多く、そのセリフの言葉たちがその日の気持ちによって、心への刺さり方が毎回違います。なので毎日新鮮で発見が多いです。
俳優は5人だけですが、演出の小山さんが、それぞれが考えていることや感じていることを垣根なく話し合う時間を作りながら稽古を進めてくださったので、少しづつ日常会話や芝居について言葉を交わすことで皆さんとの距離感が縮まりだんだん家族のようになってきました。そういう舞台上以外での時間がやはりお芝居にも表れるものだと思うので、信じられる5人で良かったなと思っています。
幕が開いたことが本当にありがたいと思うのと同時に、千秋楽まで全員が健康でありますように、そして世の中も落ち着いていくことを願うばかりです。
田代万里生コメント
KAAT神奈川芸術劇場の今年度のテーマは「冒(ぼう)」。そのメインシーズンの最後を飾る作品、「ラビット・ホール」が、ついに開幕致しました。僕らの日常には、変えることの出来ない苦しみや哀しみが沢山潜んでいます。人はその痛みとどう向き合い、どう前に進んでいくのか、僕自身もこの作品と向き合う度に、新たな気付きを得ています。
また今回の会場は<大スタジオ>という名称ですが、客席数は約200席ほど。役者は体にマイクを身に付けず演じています。生の舞台ならではの繊細な息づかいや感情の揺らぎを、是非体感して下さい。劇場でお待ちしております!
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「ラビット・ホール」
2022年2月18日(金)~3月6日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
2022年3月12日(土)・13日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
作:デヴィッド・リンゼイ=アベアー
上演台本:篠崎絵里子
演出:
出演:
※篠崎絵里子の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。
※2月18日から20日までの公演は新型コロナウイルスの影響で中止になりました。
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