「陰陽師 生成り姫」に鈴木裕美が期待「“三宅健”性を安倍晴明に持ち込めそう」

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三宅健が主演を務める「陰陽師 生成り姫」の製作発表記者会見が、昨日1月13日に東京都内で実施された。

「陰陽師 生成り姫」製作発表記者会見より、左から林翔太、音月桂、三宅健、木場勝己。

「陰陽師 生成り姫」製作発表記者会見より、左から林翔太、音月桂、三宅健、木場勝己。

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「陰陽師 生成り姫」は、夢枕獏原作の「陰陽師『生成り姫』」をマキノノゾミの脚本、鈴木裕美の演出で立ち上げるもの。劇中では突如消えてしまった美しい姫を巡る物語が展開する。安倍晴明と源博雅は、鬼と成りかけていた徳子姫を助けようとするが……。会見には松竹の山根成之専務取締役 / 演劇本部長、マキノ、鈴木、主演の三宅、そして音月桂林翔太木場勝己が登壇した。

マキノノゾミ

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マキノは数ある原作のエピソードから「陰陽師『生成り姫』」を選んだことについて「演劇作品化するのであれば、“人間”を見せられるという意味で1番しっくり来ると思った」と話す。上演に向けては「ラスト5分の1ほどは舞台オリジナルの展開になっている」と明かしつつ、「安倍晴明はクールさが魅力ですが、舞台という媒体では彼の苦しみや、人間として弱音を吐くところも見たくなる。原作の晴明像から外れないようにと腐心しましたが、うまくいったのでは」と自信をのぞかせた。

鈴木裕美

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鈴木は「常にもののけや精霊が漂っている舞台にしたい」「人間の情に焦点を当て、いろいろな表現を人力で行いたい。音楽も古楽(編集注:古い時代の西洋音楽を、当時の演奏様式を尊重しつつ再現すること)の形になります。稽古が始まる前、三宅さんにそう説明したら『つまりアンプラグドってことね』とおっしゃっていた」と演出の構想を明かしつつ、三宅のコメントを紹介。さらに鈴木は晴明とその親友・博雅の関係を「ドラえもん」のドラえもんとのび太になぞらえ、「博雅が『大変だ!』と言って、晴明が『しょうがないなあ』と動く。そんな関係性がイキイキと見え始めました」と稽古の手応えを述べた。

左から鈴木裕美、林翔太、音月桂、三宅健、木場勝己、マキノノゾミ。

左から鈴木裕美、林翔太、音月桂、三宅健、木場勝己、マキノノゾミ。[拡大]

晴明役の三宅は「今回は、沈着冷静な晴明が感情を発露するのがポイント」「晴明は美しい人だったと思われているかもしれませんけど、実際のところはわかりませんよね。だから個人的には美しさに重きを置いていませんが(笑)、平安時代の空気や匂いをどうまとうか試行錯誤しています」と役作りを語る。また「V6解散前後で、舞台に立つ感覚は変わったか」と尋ねられた三宅は「さほど変わりません。たまに解散したことを忘れてしまうくらい(笑)」と率直に答え、「座組が誰1人(新型コロナウイルスに)感染せずに千秋楽を迎えられるよう、緊張感を持ってやっていきたい」と言葉に力を込めた。

音月桂

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徳子姫を演じる音月は「鬼になる姫は初めて演じます。本読みをしていると晴明と博雅の関係がどんどん温まっていくのが見えて、どうそこに溶け込めるかが楽しみ」と期待を口にする。また音月は、三宅扮する晴明のビジュアルを見たとき「ヤバい!」と思ったそうで、「本当に美しくて妖艶でした。『私ももっと磨かねば』と焦りましたが……本番までにがんばります(笑)」と記者の笑いを誘った。

左から林翔太、音月桂、三宅健、木場勝己。

左から林翔太、音月桂、三宅健、木場勝己。[拡大]

V6のコンサートを観たことがきっかけでジャニーズ事務所に入ったという林は「外部の公演で健くんと一緒にお芝居できることが光栄」と喜び、「博雅はとてもピュアで、道端に咲く草花を見て『美しい、いとおしい』と感じるような人。そこをしっかり表現しつつ、晴明がなぜこんなに博雅のことを大好きなのか感じてもらえるように演じられれば」と思いを述べた。

木場勝己

木場勝己[拡大]

木場は以前に、夢枕獏の書籍「花歌舞伎徒然草(はなのかぶきよもやまばなし)」を、同書で絵を担当した萩尾望都から贈られ、木場と生前交流があった故・立川談志のエピソードを読んで涙してしまったという。続けて木場は「そうしたら事務所から電話があって、今回の舞台のお話を聞いた。『これは運命的だな』と思いました」と出演の経緯を明かし、自身が演じる蘆屋道満については「私もそうですが、道満はじじいです(笑)。年を取っていろいろ失っていく中、『晴明が自分をライバル視していると良いな』と思っている人だと考えています」と分析した。

会見では鈴木が、三宅演じる晴明に期待を寄せる場面も。鈴木が「今回は“三宅健”性を少し晴明に持ち込んでもらえるのではと。大きな声で言っちゃダメかもしれないけど、(三宅の)物言いにハラハラすることがあって……」と言うと、三宅が即座にマイクをとって「失礼だなあ!」とツッコみ、場内を笑いで包む。鈴木も三宅のツッコミに笑いながら「でも実はハートが温かくて、とても他人のことを思っている。そこを晴明に生かしてもらえたら」と続けた。

公演は2月22日から3月12日まで東京・新橋演舞場、18日から24日まで京都・南座で行われる。チケットの一般販売は、両会場とも1月16日10:00にスタート。

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「陰陽師 生成り姫」

2022年2月22日(火)~3月12日(土)
東京都 新橋演舞場

2022年3月18日(金)~24日(木)
京都府 南座

原作:夢枕獏(「陰陽師『生成り姫』」より)
脚本:マキノノゾミ
演出:鈴木裕美
出演:三宅健 / 音月桂林翔太 / 姜暢雄、太田夢莉、佐藤祐基 / 市川しんぺー、岡本玲、佐藤正宏 / 木場勝己 / 柴一平、加賀谷一肇、浜田純平、森川次朗、碓井菜央、引間文佳、倉知あゆか、塚越志保、藤浦功一、橋本好弘、別當大地、本田剛幸、東山龍平

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※初出時、製作発表記者会見の開催日に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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