内館牧子「すぐ死ぬんだから」を舞台化、出演に泉ピン子ら

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泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』」が夏に上演される。

「泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』」ビジュアル

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「すぐ死ぬんだから」は内館牧子のベストセラー小説。笹部博司が上演台本・演出を手がけ、宮川彬良が作曲を担当する。出演者には泉のほか村田雄浩が名を連ねた。

上演に向けて内館は「この朗読劇を泉ピン子さんが引き受けて下さったと聞いた瞬間、私は亡き橋田壽賀子先生を思い出しました」と言い、「私がとても印象に残っているのは、ピン子さんをご覧になる先生の目でした。それは『この人なら絶対に大丈夫。安心してどんどん書ける』という、強い信頼の目でした」と振り返る。そして「先生の最期をピン子さんが看取ったと伺った時、やはりあの目を思い出しました。先生はどれほど安心して旅立たれたでしょう。先生はいつも私のことを、『うちに来てた子』とおっしゃっていました。今回、『うちに来てた子』と『絶対に大丈夫』のピン子さんがタッグを組むこと、先生はきっと大喜びされていると思います」と作品への思いを語った。

泉も「橋田先生も必ず内館作品は見ていて、内館さんが書くようなテーマは私には書けないと、懐かしいですね」と話しつつ、「この作品は内館先生、橋田先生に褒めてもらえるように精一杯演じたいと思います」と意気込みを語った。公演の詳細は続報を待とう。

内館牧子コメント

この朗読劇を泉ピン子さんが引き受けて下さったと聞いた瞬間、私は亡き橋田壽賀子先生を思い出しました。

先生が「おしん」を書かれていた時、私は脚本家の卵で、まだ会社勤めをしていました。ただ、NHKのプロデューサーのご紹介で、週末だけ先生の熱海の仕事場に通い、資料整理などのお手伝いをしていたのです。

私は脚本の仕事など何ひとつなく、主たる身分は会社員でしたが、先生に泉ピン子さんを紹介されました。主人公おしんの母親役で、極貧のために幼い娘を奉公に出します。その悲しみと愛情が画面からにじみ、日本中の、いえ世界中の視聴者を泣かせている最中でした。

私がとても印象に残っているのは、ピン子さんをご覧になる先生の目でした。それは「この人なら絶対に大丈夫。安心してどんどん書ける」という、強い信頼の目でした。今も忘れられません。

先生の最期をピン子さんが看取ったと伺った時、やはりあの目を思い出しました。先生はどれほど安心して旅立たれたでしょう。

先生はいつも私のことを、「うちに来てた子」とおっしゃっていました。

今回、「うちに来てた子」と「絶対に大丈夫」のピン子さんがタッグを組むこと、先生はきっと大喜びされていると思います。

泉ピン子コメント

懐かしい内館さんの印象

最初にお会いしたのはNHKの大河ドラマ「いのち」のインタビューの時だと思います。ロケ地の青森まで来て頂いたと記憶していますが、私も74になり記憶が曖昧で……橋田先生に頼まれて「いのち」の雑誌インタビューを受けた時、内館さんが聞き手で、その時もやっぱりほとんど橋田先生の話だったかな……。内館さんが横綱審議委員をされている時、偉くなっちゃってと思いました。私なんか審議委員の話こないよ笑 もう「内館さん」ではなく「内館先生」になられたのが嬉しくて目を細めたのを覚えています。橋田先生も必ず内館作品は見ていて、内館さんが書くようなテーマは私には書けないと、懐かしいですね。この作品は内館先生、橋田先生に褒めてもらえるように精一杯演じたいと思います。

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「泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』」

2022年夏

原作:内館牧子「すぐ死ぬんだから」(講談社文庫より)
上演台本・演出:笹部博司
作曲:宮川彬良
出演:泉ピン子村田雄浩

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