TBS開局70周年記念「赤坂大歌舞伎」の製作発表会見が本日9月24日にオンラインで行われ、出演者の
「赤坂大歌舞伎」は、十八代目中村勘三郎の「芸能の街・赤坂で歌舞伎を!」という言葉から、2008年にスタートした歌舞伎公演。勘三郎亡きあとは、勘九郎と七之助が遺志を継ぎ、公演を続けてきた。昨年5月に予定されていた「怪談 牡丹燈籠」は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、今回の公演では「廓噺山名屋浦里」「『越後獅子』長唄囃子連中」「『宵赤坂俄廓景色』長唄囃子連中」の3演目で披露される。
勘九郎と七之助は、会見前に東京・赤坂氷川神社を参拝。勘九郎は「赤坂氷川神社さんにお参りするのは4年半前の『赤坂大歌舞伎』以来だったので、いよいよ始まるなという気持ち」と心境を明かし、七之助は「山車を見させていただきましたが、残念ながら神社のお祭りが中止になってしまったと聞き、微力ながら私たちが赤坂の街を歌舞伎で盛り上げられたらと思います」と意気込む。
「廓噺山名屋浦里」は、江戸時代の花魁・扇屋の花扇の実話をもとにした作品で、2015年に笑福亭鶴瓶が新作落語として披露。2016年に歌舞伎化され、勘九郎と七之助が出演した。司会から歌舞伎化した経緯を尋ねられた勘九郎は「鶴瓶師匠の落語を聴いたとき、歌舞伎として上演したときの歌舞伎座の情景が浮かび、また浦里というキャラクターが七之助にぴったりだと思いました。鶴瓶師匠に『歌舞伎化させてもらえませんか?』と直談判させていただき、ご快諾いただけました」と回答。七之助は「ハートフルな作品で、そこまで長くもなく、とても観やすい作品。人と人とのつながりや愛情が全面に出ています」と見どころをアピールした。
「越後獅子」には、勘九郎の長男である中村勘太郎が出演する。勘九郎は「父の勘三郎が残してくれた『赤坂大歌舞伎』の舞台に勘太郎にも出てほしいという思いがありました。10歳で1人で踊るというのは、なかなか大変なことですので、絶賛稽古中です」とコメント。
さらに「赤坂歌舞伎」ならではの趣向が凝らされる「宵赤坂俄廓景色」について、七之助は「赤坂ACTシアターが一区切りを迎えますので、これまでの恩返しのつもりで、鳶頭や芸者が登場する華やかな大団円となるような作品にしたい。『俄獅子』という踊りをベースにして、これからみんなで作り上げてまいります」と目標を掲げた。
最後に勘九郎は「赤坂の皆様は毎回、街ぐるみで応援してくださいます。『赤坂大歌舞伎』を通じて、赤坂が身近な街になりました」と思いを述べ、七之助は「『赤坂大歌舞伎』は、いつも歌舞伎を観てくださるお客様はもちろん、若い方も観に来てくださり『初めての歌舞伎でしたが、面白かったです』とお声がけいただくことも多く、大変うれしい。今回も一生懸命に勤めたいです」と笑顔を見せた。
「赤坂大歌舞伎」は11月11日から26日まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて。一般チケットの販売は明日9月25日10:00にスタート。
TBS開局70周年記念「赤坂大歌舞伎」
2021年11月11日(木)~26日(金)
東京都 TBS赤坂ACTシアター
一、
「廓噺山名屋浦里」
原作:くまざわあかね
脚本:小佐田定雄
演出:今井豊茂
出演:
二、
「『越後獅子』長唄囃子連中」
出演:中村勘太郎
「『宵赤坂俄廓景色』長唄囃子連中」
出演:中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村長三郎、中村鶴松、片岡亀蔵、中村扇雀
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【会見レポート】4年半ぶりの「赤坂大歌舞伎」に中村勘九郎・七之助が気合い「恩返しのつもりで」
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