「あーぶくたった、にいたった」が12月7日から19日まで、東京・新国立劇場 小劇場にて上演される。
これは、新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子が立ち上げた、作品創造プロジェクト“こつこつプロジェクト”から生まれた公演。その第1期に参加した
婚礼の場。新郎新婦はこれから生まれる子供の将来を想像するのだが……。西沢は上演に向けて「オリンピックも終わり、祭りのあとの風景に我々は何を見るのか。そこにはどんな風が吹いているのか。この作品を通して考えたいと思います。と、理屈をならべてまいりましたが、ご見物のみなさまには、クスクス笑いながら観ていただきたい。なんたって別役さんのホンは絶対的に面白いのだ。あとは現場の責任。がんばります」と意気込みを述べている。
チケットの一般前売は11月7日10:00にスタート。
西沢栄治コメント
知る人ぞ知る「こつこつプロジェクト」笑。一年かけて芝居づくりに取り組むなんてことは初めての経験で、コツコツ地道にやるのが苦手な私には、まさに未知の企画でした。けれどもそのおかげで、自分が手掛けるとは思ってもいなかった別役作品と出会い、その魅力を知ったわけですから、人生巻き込まれてみるものです。有り難い限り。そして今回、再びこの戯曲と向き合う機会をいただいた。かさねがさね有り難い。「あーぶくたった、にいたった」は“小市民シリーズ”と呼ばれる作品群の中のひとつです。かつてこの国には、ひたすら普通であることを願い、つつましく生きようとした小市民たちがいた。
(SNSでの承認欲求あふれる現代ではまるで絶滅危惧種のような価値観!)その名もなき人々に思いをはせることで、僕らなりの「日本人論」にたどり着きたい。そんな大それたことを企んでいます。平成がいつの間にか過ぎ去り、いまや令和というタイミングで、わざわざ「昭和」をやろうってんだから、古い奴だとお思いでしょうが、今の世の中、右も左も真っ暗闇じゃござんせんか。オリンピックも終わり、祭りのあとの風景に我々は何を見るのか。そこにはどんな風が吹いているのか。この作品を通して考えたいと思います。と、理屈をならべてまいりましたが、ご見物のみなさまには、クスクス笑いながら観ていただきたい。なんたって別役さんのホンは絶対的に面白いのだ。あとは現場の責任。がんばります。
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こつこつPJから生まれた、西沢栄治演出「あーぶくたった、にいたった」が上演へ(コメントあり)
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