「豊岡演劇祭2021 Toyooka Theater Festival」の中止に際し、フェスティバルディレクター・
平田は、演劇祭実施の可否について実行委員会で会議・討議を繰り返してきたことを明かしつつ、全国知事会から府県をまたいでの移動の自粛を強く要請されていること、会場となる兵庫・但馬地域は比較的感染者数が少ないからこそ、人流に一層の配慮が必要なことなどを踏まえ、今年は「中止せざるを得ないだろう」と判断した経緯をつづる。
また「お客様の混乱を避けるために、まず、すべての演目をいったん中止としてチケットの払い戻しに応じます。公式プログラムに参加予定だった団体、アーティストには、これまでかかった費用を補償し、できる限り今後の活動に支障を来さないような様々な支援を検討していきます」「演劇祭の灯をたやさないためにも、何らかの形で、但馬地域限定で上演できる演目やオンライン上演も模索していくこととなりました」と今後の対応について言及した。
さらに平田は「多くの演劇人の発表の機会が失われてしまったことについては、フェスティバルディレクターとして慚愧の念に堪えません。この一年半、私自身、多くの上演中止を経験してきました。もういい加減にしてくれと心底思います。誰に向かってでもなく。世界が日常を取り戻す日は、いつになるでしょう。劇場が非日常を取り戻す日は、いつになるでしょう。それでも私たちは、芸術家の強い想像力を持って、前を向いて進みたいと思います。どうか、今後とも豊岡演劇祭にご理解とご協力をお願いいたします」とメッセージを送っている。
「豊岡演劇祭2021」は、当初9月9日から20日まで行われる予定だった。
「豊岡演劇祭2021 Toyooka Theater Festival」
2021年9月9日(木)~20日(月・祝)※中止
関連記事
平田オリザのほかの記事
リンク
ステージナタリー @stage_natalie
「豊岡演劇祭2021」中止に平田オリザ「慚愧の念に堪えません」(コメントあり)
https://t.co/ONHEB6G9l2