本作は、
安藤がヒロインのイェルマを演じるほか、キャストには
瀬戸山は「『イェルマ』をやりたいねと安藤玉恵さんと話してから早3年。今回、野外というこれ以上ない環境で上演できることになりました。この作品の面白さは、社会に負わされる女性の義務を描くにとどまらず、『身体』の違いから来る絶対的な『わかりあえなさ』を描いているところにあります」と作品について語った。また、安藤は「絶対に開かないドアの前で、血が出るまで扉を叩き苦しみ叫び続ける女を、なんで演じたいと思うのだろう。答えはやりながら見つけます、何と言ってもあの瀬戸山さんと一緒にできるのだから」と意気込んだ。
チケットは8月7日10:00に予約開始。
瀬戸山美咲コメント
「イェルマ」をやりたいねと安藤玉恵さんと話してから早3年。今回、野外というこれ以上ない環境で上演できることになりました。「イェルマ」は1934年に書かれた作品ですが、そこで描かれていることは今も変わっていません。この作品の面白さは、社会に負わされる女性の義務を描くにとどまらず、「身体」の違いから来る絶対的な「わかりあえなさ」を描いているところにあります。2021年の今、「多様性」という言葉を至るところで目にします。ただ、そこで言われる「多様性」とは、あくまでもマジョリティの立場から従来の価値観や社会構造から外れるものをそう表現しているに過ぎないように感じます。しかし、本来的に人間はひとりひとり違う生き物です。身体も流れる時間も異なります。そして、社会といわれるものは個体差のある生き物が“言葉”という共感も誤解も生む曖昧なものに頼りながら、なんとか共存しているだけです。その真実をこの戯曲は気づかせてくれます。
「イェルマ」は80年代以降、あまり日本で上演されてきていませんでした。それは、おそらく社会が一つの価値観に支配され過ぎていたため、「イェルマ」が描いていることの深刻さに目を向ける人が少なかったからではないかと思います。しかし、今、そういった旧来の社会のかたちに限界を感じる人が増えてきています。ガルシーア・ロルカが見ていた世界を今こそ解凍し、閉塞した現代に風穴を開けていきたいと思います。
安藤玉恵コメント
ビリー・パイパーさんの口元、私の口元(具体的には上の歯と歯茎の位置関係)似てない?というのが、ナショナル・シアター・ライブで見た「イェルマ」の感想でした。というのは嘘ではないのですが、映画館からの帰り道、私これやってみたい!と思ったんです。絶対に開かないドアの前で、血が出るまで扉を叩き苦しみ叫び続ける女を、なんで演じたいと思うのだろう。答えはやりながら見つけます、何と言ってもあの瀬戸山さんと一緒にできるのだから。
SCOTサマー・シーズン2021 参加作品 ミナモザ「イェルマ」
2021年9月3日(金)・4日(土)
富山県 利賀芸術公園 岩舞台
作:ガルシーア・ロルカ
演出:
音楽:五十嵐あさか
出演:
ステージナタリー @stage_natalie
安藤玉恵がミナモザ「イェルマ」で子供望む人妻に、瀬戸山美咲演出の野外音楽劇(コメントあり)
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