本作は、中村の単独公演。上演の経緯を中村は「2019年にこの作品を創り始め、秋に『ジゼル短編』を発表。2020年4月に長編版の上演を予定していましたが、緊急事態宣言により中止となってしまいました。その時にできることをと思い、一発撮りの映像作品を製作し2回の配信を行い、今回やっと完成版を上演できました」と語る。
さらに、開幕に向けて「創作中に出会ったヴァージニア・ウルフの言葉が、ジゼルの愛の形について、手触りと実感をもたらしてくれました。皆さんの心と、その中にいるジゼルたちに、今日の踊りが届いてくれたら幸せです」とコメントした。公演は明日6月20日まで。
中村蓉コメント
2019年にこの作品を創り始め、秋に「ジゼル短編」を発表。2020年4月に長編版の上演を予定していましたが、緊急事態宣言により中止となってしまいました。その時にできることをと思い、一発撮りの映像作品を製作し2回の配信を行い、今回やっと完成版を上演できました。
創作当初、ロクでもない男に引っかかってしまったジゼルの自嘲と鬱憤を盛大に描くことを考えていました。それが今日までの時間の中で、物語の焦点が「アルブレヒトの生」「アルブレヒトの生の中で生き続けるジゼル」に移っていきました。当たり前に在った人・物・事が唐突に姿を消した日々の中で、ジゼルたちが差し出してくれた存在の延長に「私の生」があり、「私の先」にも繋がっていく。
創作中に出会ったヴァージニア・ウルフの言葉が、ジゼルの愛の形について、手触りと実感をもたらしてくれました。皆さんの心と、その中にいるジゼルたちに、今日の踊りが届いてくれたら幸せです。
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【公演レポート】中村蓉による「ジゼル」の“完成版”「皆さんの心に今日の踊りが届いてくれたら」(コメント)
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