ミュージカル「王家の紋章」に出演する
脚本・作詞・演出を荻田浩一、作曲・編曲をシルヴェスター・リーヴァイが手がける本作は、細川智栄子あんど芙~みんのマンガ「王家の紋章」(秋田書店)を原作としたミュージカル。劇中では、古代エジプトにタイムスリップしてしまったアメリカ人の少女・キャロルと、古代エジプトの若き王・メンフィスのロマンスが描かれる。
浦井と海宝は、メンフィスをWキャストで演じる。ミュージカル「王家の紋章」が上演されるのは、2016年の初演、2017年の再演以来、今回が3回目。初演からメンフィスを演じてきた浦井は「世界中で愛されている少女マンガの金字塔をミュージカル化する責任と重圧を感じつつ、成功した達成感をみんなで味わってきた月日でした」とこれまでの上演を振り返った。
さらに浦井は「Wキャストとして、尊敬している海宝先生と一緒にできるのがうれしい。(海宝は)穏やかだけど信念を持っているというか、生き様も素敵ですし、何より(海宝の)歌声のファンです」と海宝を称賛すると、海宝は照れ交じりに「やめてください(笑)」と返す。また、浦井は公演に向けて「キャストには、これまで共演してきた山口祐一郎さんや(平方)元基、キャロル役から姉上のアイシス役になられた新妻聖子“先生”もいますが、今回は新しく作っていくという心構えで臨んでいきます」と言葉に力を込める。
一方、海宝は「『王家の紋章』は僕が読んだ数少ない少女マンガの1つ。読んでいた当時は、自分が舞台でやるとはまったく思っていませんでした」と明かし、「(メンフィスは)今まで演じたことのないキャラクターで、死生観や宗教観が現代人とは違いダイナミック。演じるうえで、その価値観の違いを味わえることが、俳優としても楽しみです。アプローチの方法を探りながら、楽しみながら、チャレンジしたい」と意気込みを述べた。
海宝は浦井の印象を聞かれると、「初めて拝見したのは『アルジャーノンに花束を』ですが、(浦井は)印象が作品によって全然違っていて。メタモルフォーゼというか、毎回別人に見えるんです。この作品で変身するさまを間近に観ることができるので楽しみ」と述べる。それに対して浦井は「(メンフィス役は)スイッチが必要。“ファラオスイッチ”というか(笑)。稽古場では、扮装なしで『ういやつ』とか『はいつくばれ』とか言わないといけないの、大変ですよ(笑)」と海宝にアドバイスした。
取材会では、稽古場ですでに歌稽古がスタートしていることが明かされた。浦井は海宝の歌声を「第一声の響きで、クラクラ酔える。説得力がある」と表現。続けて「(木下)晴香ちゃんと海宝くんのデュエットを特等席で聞かせていただいたんですけど……『うまっ!』と思いました。稽古場が学びの場になっています」と話す。対する海宝は「これまで、浦井さん演じるメンフィスの音源を聞いて勉強してきたので、(稽古場で浦井の歌声を聞いて)『本物だ』と。役への理解や表現力が、圧倒的に違う。明日も歌稽古があるので楽しみです」と語り、互いへのリスペクトを垣間見せた。
公演は8月5日から28日まで東京・帝国劇場、9月4日から26日まで福岡・博多座にて。
ミュージカル「王家の紋章」
2021年8月5日(木)~28日(土)
東京都 帝国劇場
2021年9月4日(土)~26日(日)
福岡県 博多座
原作:細川智栄子あんど芙~みん「王家の紋章」(秋田書店「月刊プリンセス」連載)
脚本・作詞・演出:荻田浩一
作曲・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
キャスト
メンフィス:
キャロル:神田沙也加、木下晴香
イズミル:平方元基、大貫勇輔
アイシス:朝夏まなと、新妻聖子
ライアン:植原卓也
ミタムン:綺咲愛里
ナフテラ:出雲綾
ルカ:前山剛久、岡宮来夢
ウナス:大隅勇太、前山剛久
イムホテップ:山口祐一郎
ミヌーエ:松原剛志
セチ:坂口湧久
天野朋子、小山雲母、堤梨菜、藤咲みどり、山田裕美子、横関咲栄、米島史子、大山五十和、川口大地、熊野義貴、五大輝一、折井洋人、佐野隼平、下道純一、千田真司、長澤風海、橋田康、若泉亮
関連記事
浦井健治のほかの記事
タグ
浦井健治オフィシャルFC @UraiKenji_FC
Web「ステージナタリー」に浦井健治の記事が掲載されています。
https://t.co/ylSJ3RODI0