11月に東京・新国立劇場 小劇場で上演される、
これは、新国立劇場が実施しているフルオーディション企画の第4弾。今回は、2011年に新国立劇場に書き下ろされ、鵜山仁の演出で上演された喜劇「イロアセル」が、作者である倉持自身の演出で立ち上げられる。このたび1800通超の応募から選ばれたのは、
倉持は、書類選考から2次審査まで、約1カ月にわたり行われたオーディションを振り返り「悔しい“オファー断念”を繰り返しながらたどり着いた、このキャスティングには自信を持っています。普段の、稽古を始めてみないことには確信が持てない感じとは明らかに違う。今、この『イロアセル』という戯曲を上演するにはベストの俳優たちが見つかりました」とコメント。また新国立劇場の演劇芸術監督・
「イロアセル」チケットの一般発売日は未定。なお新国立劇場のフルオーディション企画第3弾「斬られの仙太」は、4月に上演される。
倉持裕コメント
マスク、フェイスシールド、ソーシャルディスタンス……コロナ禍の異様なムードのオーディションを経て、三次選考を待たずして、全キャスト十名が決定しました。
審査期間は一次と二次合わせて三週間弱。そのうち十二日間をオーディションに費やしました。この短期間に、これほど多くの俳優の芝居に接したのは初めてでした。その中から上手い俳優、魅力的な俳優を選ぶというのなら話は簡単でしたが、あくまで判断基準は「役に合うかどうか」と「座組のバランス」の二つでしたから、大いに悩みました。
「惹かれるが、果たしてこの俳優とご一緒するのはこの役でいいのか?」
「役にはぴったり。でも相手役が××さんに決まった場合、二人の組み合わせは?」
オーディション期間中はそんな逡巡の連続でした。役はなくともどうしてもご一緒したい俳優のために、新たな役を書き足す“禁じ手”さえ頭をよぎりました。
そんな風に、悔しい“オファー断念”を繰り返しながらたどり着いた、このキャスティングには自信を持っています。普段の、稽古を始めてみないことには確信が持てない感じとは明らかに違う。今、この「イロアセル」という戯曲を上演するにはベストの俳優たちが見つかりました。どうぞご期待ください。
小川絵梨子コメント
「イロアセル」のオーディションにご応募くださった方々、そして長期に渡るオーディションにご参加下さった方々、本当にありがとうございました。今回、フルオーディションの企画としては初めての現代の作品となります。年齢や経験を問わず、非常に多くの方々からご応募を頂きましたことは大変に有り難く、劇場として励みに感じております。
ご出演頂く方々にも、今回はご出演頂くことが叶わなかった方々にも、この度のオーディションを通して出会う機会を頂けたことは劇場にとって、とても大きな財産です。ご応募下さった皆様お一人お一人に、この度の作品に興味を持ってくださったこと、そして多大なるエネルギーと時間と想いをオーディションに向けて下さったことに心より感謝申し上げます。
このフルオーディション企画はこの先も続いて参りますが、新国立劇場では、どなたでも参加して頂けるオーディションでのキャスティングを更に増やしていく予定です。オーディションで作品を作ることの豊かさや、その意義を探究しつづけて参りますので、ぜひまたご興味を持って下さったら幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
この度のオーディションにご興味を持ってくださいました皆さまに、重ねて深く御礼申し上げます。
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※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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