KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「『アーリントン』(ラブ・ストーリー)」が、昨日1月16日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオで開幕した。
本作は、「バリーターク」で知られるアイルランドの劇作家、エンダ・ウォルシュが2016年に発表した作品。当初は昨年4月に上演が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で一度は公演中止になり、その後改めて延期公演が行われる運びとなった。日本初演となる今回は、2018年に上演された「バリーターク」も手がけた、KAAT 神奈川芸術劇場芸術監督の
本作の舞台は、時もところもわからない、ある待合室。そこで自分の名前が呼ばれるのを待つアイーラと、隣の部屋でモニター越しに彼女を見ている若い男の姿が描かれる。アイーラ役を
演出の白井は本作について「この作品は、極度に管理され、人と人とを区分する世界の物語ですが(現実が追いついています)、同時に副題にあるようなラブストーリーでもあります。ほんの一瞬の心の繋がりが、私たちを救ってくれる。そんな小さな恋の物語です。それは切ないほどの痛ましさを伴って」とコメントし、「今、私たちは奇しくも、再び昨年と同じような状況に陥りました。しかしながら、私たちは万全の対策をして、皆さんの安全を第一に考えてご来場をお待ちしています。是非この物語に触れてみてください」とメッセージを送った。
上演時間は約2時間。公演は1月31日まで。
白井晃コメント
本作「アーリントン」(ラブストーリー)は、昨年4月、新型コロナ感染拡大防止の為に出された緊急事態宣言の元、初日間近にして中止になった作品です。関係者の皆さんの多大なる努力によって、こうして上演できることになったことを本当に嬉しく思っています。
エンダ・ウォルシュという、稀有な作家によって書かれたこの作品は、もしかしたらこのような世界情勢でこそ上演されるべき作品だったのではないかと思えるくらいです。それくらいに、私たちの置かれた状況を写し、離れてしかコンタクトができない人と人との関係を考えさせくれます。
この作品は、極度に管理され、人と人とを区分する世界の物語ですが(現実が追いついています)、同時に副題にあるようなラブストーリーでもあります。ほんの一瞬の心の繋がりが、私たちを救ってくれる。そんな小さな恋の物語です。それは切ないほどの痛ましさを伴って。
今、私たちは奇しくも、再び昨年と同じような状況に陥りました。しかしながら、私たちは万全の対策をして、皆さんの安全を第一に考えてご来場をお待ちしています。是非この物語に触れてみてください。
関連する特集・インタビュー
KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「『アーリントン』(ラブ・ストーリー)」
2021年1月16日(土)~31日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
作:エンダ・ウォルシュ
演出:
出演:
声の出演:
関連記事
ステージナタリー @stage_natalie
【公演レポート】南沢奈央・平埜生成らが紡ぐ“切ないほど痛ましい”恋物語「アーリントン」開幕(コメントあり)
https://t.co/YT1fvDz491 https://t.co/908I81sg8B