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「《ゲキ×シネ》偽義経冥界歌」は、
生田は作品を回想し、「今年は福岡公演が1度も上演できずに東京に帰ってくるという、悔しい思いをしました。3月19日に奇跡的にライブビューイングを行うことができ、そこで撮った映像をゲキ×シネという形で全国の皆さんにお届けできるのは、本当にミラクルですね」と言葉に熱を込め、2019年上演版から話し合いを重ねて挑んだ本作は「演劇として、作品として完成度の高いものに仕上がっているはず」と自信をのぞかせた。
「こうやってたくさんの方に観てもらえる日が来るのを、楽しみにしていました」と明かす中山は、本作で劇団☆新感線に初参加。「皆さんが(自分を)現場にいやすくしてくれて、毎日、笑いながら稽古場が進んでいったという記憶が鮮明に残っています」と思い出を語る。また、本作で初舞台を踏んだ藤原は「観客として観る側だった劇団☆新感線(の作品)で、舞台の初歩の初歩から教えていただけて、ありがたかったです」と振り返った。
稽古場や本番中、初舞台の中山と藤原は、座長・生田から受けた丁寧なフォローに感謝したという。本日の会見ではカンパニーの仲の良さや生田の気遣いが伺える場面も。舞台挨拶で開口一番、「本日は『偽義経冥界歌~鬼滅の刃~』にお越しくださり……」と生田がボケると、すかさず中山が「違うよ? ちゃんと(作品のタイトルを)読んで!」と突っ込んだり、生田が藤原に、昨日発売された彼女の3rdアルバム「SUPERMARKET」の話題を何度も振ったりと、お笑いトリオのような3人の和やかな掛け合いを交えながら、舞台挨拶は進行した。
福岡・博多座公演では、舞台稽古中に公演中止の決定を受け、無観客の通し稽古をしたという。「切なかったなあ、あれは」と生田が中山に投げかけると、中山は同意しつつ、「『僕たちはこの作品で博多座にいたんだぞ』ということを刻み付けるような時間でしたね」とぽつり。その際、博多座のスタッフが劇場外に掲げられる予定だったノボリを客席の上層階から垂らしてくれたという感動的なエピソードを話し、「必ずリベンジしたいと思っています」と生田。一方、福岡が地元の藤原は「ばあちゃんを呼んだら、一番前の席に座っていて。(通し稽古中、祖母の姿が)ずっと視界に入っていて、見つけやすかったです(笑)」と、愉快な感想で笑いを誘った。
「《ゲキ×シネ》偽義経冥界歌」は今回、ゲキ×シネとして初めて、映像・音響・シアターデザインに力を入れた映画館・ドルビーシネマで上映される。暗いものはより暗く、明るいシーンはより明るくなり、音響効果も含めて没入感を楽しめるドルビーシネマでの上映について、生田が「目線の使い方、眼光の鋭さにまでこだわって演じているんだなと、ゲキ×シネを観て気付くことが多かったんですが、右から矢が飛んでくるんじゃないか、左から斬られるんじゃないかというくらいの音の臨場感を(ドルビーシネマで)味わってほしい」と言うと、藤原は「音の演出はもちろん、動きをスローモーションにしたり、より戦いの臨場感が出るような編集にしてあって。舞台をここまで映画作品として完成させるなんて、とても大変で時間がかかることだろうなと思いました。ぜひ楽しんでください」とクリエイターらしい着眼点で語った。ちなみに中山のお気に入りは“殺陣”のシーン。「殺陣が多いと言われる劇団☆新感線の作品の中でも、この作品では斗真くんがずーっと殺陣をしてる。その迫力がすごいです」と見どころを述べた。
最後に生田が「とんでもないクオリティで演劇をお届けできる、新しい体験が映画館でできると思いますので、ぜひたくさんの方に映画館で楽しんでいただきたいです」と力強く語り、会見を締めくくった。「《ゲキ×シネ》偽義経冥界歌」は10月24日より東京・新宿バルト9ほかにて全国ロードショー。上映時間は15分の休憩を含む3時間13分。
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「ゲキ×シネ『偽義経冥界歌』」
2020年10月24日(土)~
東京都 新宿バルト9 ほか全国(ドルビーシネマ含む)にて
作:
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出演:
※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
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新谷真弓 @shintanimayumi
24日からの上映が楽しみです🍌✨
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