プルカレーテ演出の“野田版”「真夏の夜の夢」開幕、鈴木杏「劇場で一身に浴びて」

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「真夏の夜の夢」が本日10月15日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスで開幕した。

東京芸術祭2020 東京芸術劇場30周年記念公演「真夏の夜の夢」より。(撮影:田中亜紀)

東京芸術祭2020 東京芸術劇場30周年記念公演「真夏の夜の夢」より。(撮影:田中亜紀)

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「真夏の夜の夢」より。(撮影:田中亜紀)

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本作は、ウィリアム・シェイクスピアの喜劇「真夏の夜の夢」を野田秀樹が潤色・演出し、1992年に初演された作品。「東京芸術祭2020」の演目、および東京芸術劇場の30周年を記念して上演される今回は、野田と親交が深い、ルーマニアのシルヴィウ・プルカレーテが演出を手がける。

「真夏の夜の夢」より。(撮影:田中亜紀)

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本公演には鈴木杏北乃きい加治将樹矢崎広今井朋彦加藤諒長谷川朝晴山中崇河内大和土屋佑壱浜田学、茂手木桜子、八木光太郎吉田朋弘阿南健治朝倉伸二手塚とおる壤晴彦が出演。原作でヘレナにあたるそぼろを鈴木、ハーミアにあたるときたまごを北乃、デミトリアスにあたる板前デミを加治、ライサンダーにあたる板前ライを矢崎が演じる。

「真夏の夜の夢」より。(撮影:田中亜紀)

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鈴木は「ずっとリモートでの稽古だったので、やっとプルカレーテさんにお会いできて、本当にうれしいです」とコロナ禍での稽古を振り返りつつ、「プルカレーテさんの天才的で、ほとばしるセンスを思う存分楽しんでいただけるよう頑張ります。ぜひそのセンスを、劇場で一身に浴びていただけたらと思います」と観客に呼びかけた。

「真夏の夜の夢」より。(撮影:田中亜紀)

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上演時間は休憩なしの約2時間を予定。東京公演は11月1日まで行われ、その後、11月から12月にかけて新潟、長野、兵庫、北海道、宮城で上演される。

鈴木杏コメント

ずっとリモートでの稽古だったので、やっとプルカレーテさんにお会いできて、本当にうれしいです。稽古場で、日々、違うことを仰るので、ついていくのに必死でしたが、演出が覆されるのは面白く思います。

夢の中のようなシーンが、それぞれ繋がっていても、断片的に飛んでいくような面白さがあります。野田さんの作品は何作も観ていますし、ワークショップに参加させてもらったりもしていましたが、プルカレーテさんの世界観で野田さんの戯曲をみると、こう変わるのか!という印象の違いに驚きました。喜劇というよりダークファンタジーです。私の演じるそぼろは人と自分を比べて卑屈になったり、愛が暴走して空回りしてしまったり。若いころにはありがちかも...…と共感できるキャラクターです。

プルカレーテさんの天才的で、ほとばしるセンスを思う存分楽しんでいただけるよう頑張ります。ぜひそのセンスを、劇場で一身に浴びていただけたらと思います。

北乃きいコメント

私が台本を読んで想像するところは、プルカレーテさんの中での10%くらいで、プルカレーテさんは私にはない世界観で、想像のもっともっと上をいっている、そんな驚きのある稽古場でした。想像のつかないシーンばかりで、「芝居には正解が無い」とよく言われますが、今回改めてそう思いました。

そして、共演の大先輩の壤さんや今井さんがウィスパーボイスの出し方やアカペラでの音のとり方を教えてくださいました。自分一人では、プルカレーテさんの「トレビアン!」は貰えなかったと思います。本当に贅沢な経験をさせていただきました。

見たことの無い世界観、聞いたことのない音楽であふれている作品です。今回、ツアーで5カ所回りますが、行ったことのない地域もあるので、とても楽しみにしています。ぜひ、観に来ていただければと思います。

加治将樹コメント

台本を読んで、キャラクターやシーンに、「こういう風だろう」というイメージを持って臨むと、ことごとく全部違って、ものすごい方向からプルカレーテさんがアイデアを出してくださる。すごく面白くて、独特な世界観で初日からワクワクが止まらない稽古場でした。とにかくプルカレーテさんの頭の中を表現する、具現化することに専念しました。野田さんとプルカレーテさん、こんな化学反応が起きるんだ!と。お客さまも誰も想像していない世界だと思います。どんな反応をいただけるか、それも楽しみです。

いい意味で裏切りのある、五感で楽しめる作品です。劇場は俳優にとってもお客様にとっても精神を解放できる非日常の場所だと思いますが、まさしくそれを体験できる作品です。ぜひ、劇場で楽しんでください。

矢崎広コメント

プルカレーテさんは、「真夏の夜の夢」という作品に対して、僕のこれまでの人生経験ではとても太刀打ちできないくらいに、面白い解釈をされる演出家でびっくりしました。しかも、とても突拍子もない奇抜な演出であっても、演じてみると役者の心情的にはとても楽なところに収まっていくのにも、本当に驚きました。

稽古ではあまり固めずに、段取りはあっても「生」で起こること、人間が起こすことにプルカレーテさんは期待されていて、僕も毎日リセットしながら稽古するようにしていました。いらっしゃるお客さまも状況も日々変わる。どうころんでも、共演の方々が受け止めてくださる安心感があるので、そんな変化も楽しんでいけたらと思います。

いろんな人の気持ちがいろんな場面でリンクする作品です。ぜひ、この真夏の夜の夢の森に迷い込んでいただいて、感じていただけたらと思います。

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東京芸術祭2020 東京芸術劇場30周年記念公演「真夏の夜の夢」

2020年10月15日(木)~11月1日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス

2020年11月7日(土)・8日(日)
新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場

2020年11月15日(日)
長野県 まつもと市民芸術館 主ホール

2020年11月20日(金)~22日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

2020年11月27日(金)
北海道 札幌市教育文化会館 大ホール

2020年12月5日(土)
宮城県 えずこホール(仙南芸術文化センター)大ホール

原作:ウィリアム・シェイクスピア 小田島雄志訳「夏の夜の夢」より
潤色:野田秀樹
演出:シルヴィウ・プルカレーテ
出演:鈴木杏北乃きい加治将樹矢崎広 / 今井朋彦加藤諒長谷川朝晴山中崇河内大和土屋佑壱浜田学、茂手木桜子、八木光太郎吉田朋弘 / 阿南健治朝倉伸二手塚とおる壤晴彦

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東京芸術劇場 @geigeki_info

【公演レポート】プルカレーテ演出の“野田版”「真夏の夜の夢」開幕、鈴木杏「劇場で一身に浴びて」(コメントあり) https://t.co/gcDGygHHiY

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