10月に東京、11月に大阪で上演される「おかしな二人」の製作発表が、昨日9月2日に東京都内で実施された。
ニール・サイモンによる「おかしな二人」は、1965年に初演された喜劇作品。今回は潤色・演出を宝塚歌劇団の
昨日の製作発表には大地、花總、原田が参加。記者から作品の魅力を尋ねられた原田は「大地さんと花總さんというミュージカルでもご活躍のおふたりが初共演します。既婚・未婚、離婚歴などに囚われず1人の個人としての個性を大切にしながら、一抹の悲しさを伴いつつもたくましく生きていく人間の面白さが本作の魅力。設定は80年代ですが、10年ぐらい巻き戻した70年代のポップでサイケな部分を取り入れます。大地さんと花總さんの生き様も反映しながら、2020年の時代に合ったテンポで演出していきたいです」と構想を語る。感染予防対策については「マスクをするか、フェイスシールドをするかなど、これから試行錯誤していきます。配慮は施しながらも、それが作品にとって不自然にならないよう工夫したいです」とコメントした。
続く大地は「本作は喜劇ではありますが、その裏にある人間ドラマを大事にしたい。私が演じるオリーブはどういうふうに感じながら今を生きているのかという部分を大切に、たまたま、すごく変な人が2人いるというふうになればいいかなと思います」と述べ、自身の役どころについて「オリーブはだらしがない役ですが、私自身は正反対(笑)。ただ私にもこだわりがある部分とそうでない部分があるので、役作りに役立てようと思います」と話す。
「最近は歴史を描いた重い作品で、“だいたい最後は死ぬ”ような役を演じることが多かったです(笑)」と笑顔を見せた花總は、喜劇への挑戦に触れ「今までやったことがない役柄ですので、自分を爆発させたい。大先輩でもある大地さんとご一緒させていただけることが幸せですし、そばで勉強させていただける機会ですので、お稽古を楽しみにしています」と言葉を弾ませる。また「コメディは難しいと思いますが、変に気負わず、ひたすら大地さんについて行ってテンポ感を大切にしたいです」と意欲をのぞかせ、自身の役どころを「フローレンスは綺麗好きだったり、クヨクヨ悩んでいるかと思いきや、開き直ったらすごいです。フローレンスほど極端ではないですが、どの部分も少なからず自分自身にもあるかなと思います」と分析した。
今回初共演となる大地と花總。花總の印象を聞かれた大地が「まだポスター撮影と、本読みでご一緒しただけですので、これからいろいろ発見があるのかなと思います」と花總に視線を送ると、花總は「本読みでもソーシャルディスタンスを保っていましたので、いつもと勝手が違いますよね」とほほ笑み返す。これを受けた大地は「4m以上離れて本読みしましたからね。でも(花總は)ハジけたらハジけるんだろうなと思っています(笑)」と笑い、花總は「まだ5秒以上(大地を)見つめられない段階です(笑)。立ち稽古に入って出てくる大地さんの面白いところを、私も思いっきり楽しめたら」と展望を語った。
コロナ禍の自粛期間中に考えたことを尋ねられると、原田は「宝塚の稽古が突然ストップし、約4カ月動きが止まってしまいましたが、こんな時代だからこそ演劇は“不要不急”ではないと思うんです。日々辛抱しながら生活していらっしゃる方々にとっても、エンタテインメントや娯楽は必要ですし、豊かに生きていくためには不可欠なもの。お客様に心から笑っていただける作品にするのが我々の最大の仕事だと思います」と言葉に力を込める。
大地は「普段できないことを見つけて自粛生活を有意義に過ごそうと前向きに考え、初めてケーキ作りに挑戦したり、お料理も久しぶりにしてみたり、断捨離したりしていました」と自粛期間を振り返り、「ひとときの夢を見ていただいて、『また明日から頑張ろう』と思えるような活力源になれたらと思います」と上演への思いを打ち明けた。
出演予定だったミュージカル「エリザベート」が公演中止となっていた花總は「これから先どうなっちゃんだろうなと不安になりましたし、その頃、リモートや配信の作品が出てきて、生の舞台の良さがなくなっちゃうのかなと考えさせられたこともありました。今回の『おかしな二人』で、やっぱり生の舞台は良いなと思っていただき、いっときでも不安を忘れてスッキリしていただけたらと思います」と会見を締め括った。
「おかしな二人」の出演者には、大地、花總のほか、シルビア・グラブ、宮地雅子、平田敦子、山崎静代(南海キャンディーズ)、渡辺大輔、芋洗坂係長が名を連ねている。公演は10月8日から25日まで東京・シアタークリエ、11月5日から8日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。東京公演の一般チケットは9月12日10:00に販売がスタートする。
「おかしな二人」
2020年10月8日(木)~25日(日)
東京都 シアタークリエ
2020年11月5日(木)~8日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
作:ニール・サイモン
潤色・演出:
出演:
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