本企画は、新型コロナウイルスの影響で公演中止となった「蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』」を、朗読版として上演するもの。中止公演と同じく朗読版も
昨日行われた舞台挨拶には、演出の岡村、味方、井上、植田が登壇。岡村は「つかこうへいの命日に皆さんに何かお届けできないか」という思いから朗読劇としての上演を決意したものの、稽古を重ねるうちに演劇に近い形の作品になっていったと明かし、「つかさんが『紀伊國屋ホールで俺の命日に何をやっているんだ』と、遠くから声をかけてくださったんじゃないかと思った」と話す。上演に向けては「演劇人はこの厳しい状況でもこれだけがんばれるんだ、俳優とはこんなに美しいんだということを観ていただけたら」とメッセージを送った。
「今もう泣きそうです」と舞台に立つ喜びを語る味方は「『蒲田行進曲』をこの紀伊國屋ホールでやれるのは、とてつもなくうれしいこと」と心境を述べ、「待ってくださっている方がたくさんいると思うので、その人たちの思いに恥じないよう、200%の力でぶつかって燃えていきたい」と意気込む。
つか作品に初参加する井上は、本作を朗読形式で立ち上げることについて「この作品は朗読には100%合わなくて(笑)、『これどうやったらいいんだろうな』ってすごく考えました」と苦労があったことを明かす。さらに井上は「つかこうへいさんが生きてきた中で背負ってきたもの、抱えてきたもの、出会ってきた人たちのことが色濃く描かれていると思います。天国でこの舞台を観て『おいおい!』って思われるような作品にしたい」と抱負を口にした。
井上と同じく、つか作品に初参加する植田は「今日という日につかさんの作品に出られることは、僕の人生においても、ご覧くださる皆さんにとっても、すごく意味のあることだと思う」と言い、「このカンパニーの皆さんと、この時期に、この演目で出会えたことがうれしい。1人挙げるとすれば、味方良介という俳優に出会えてよかったです」と味方への厚い信頼をのぞかせた。
上演時間は休憩15分を含む約2時間。なお公演は7月12日までの予定だったが、23日から26日まで追加公演が行われる。追加公演チケットの一般販売は、19日にスタート。上演は新型コロナウイルス感染予防対策を徹底したうえで実施される。
つかこうへい没後10年追悼イベント「朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』」
2020年7月10日(金)~12日(日)、23日(木・祝)~26日(日)
東京都 紀伊國屋ホール
作:
演出:
キャスト
倉岡銀四郎:
小夏:
中村屋喜三郎:
ケン:
監督:
大部屋俳優:須藤公一、河本祐貴、江浦優大
ヤス:
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