「絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』」が本日2月8日に東京・日生劇場で開幕する。これに先駆け昨日、初日前会見とゲネプロが行われた。
「天保十二年のシェイクスピア」は、
物語の舞台は、江戸末期の下総国清滝村。旅籠を取り仕切る鰤の十兵衛には3人の娘がいた。腹黒い長女・お文と次女・お里が旅籠を継ぐことが決まり、心優しい三女・お光は家を出ていくことに。月日は流れ、天保十二年。お文とお里が骨肉の争いを繰り広げる中、醜い顔と身体、歪んだ心を持つ佐渡の三世次が清滝村に現れ……。
2016年の「レディエント・バーミン」以来、久々の舞台出演となる
初日前会見には高橋、浦井、藤田の3人が出席。高橋は「極悪人を演じるのは楽しいですね(笑)。ウキウキしてます」と顔をほころばせながら、「三世次は自分が抱えているコンプレックスを逆手にとって、『こう生きていくしかない』と思い切りよく、突き抜けた生き方をしている人」と自身が演じる三世次のキャラクターを分析した。
浦井は「一生さん演じる三世次と、僕が演じる王次の共演シーンがほぼなくて寂しかったです……(笑)」と眉尻を下げつつも、「そのおかげで、一生さんの役へのアプローチを見学できるチャンスが稽古中にたくさんあって。井上ひさしさんの描く人間味を表現できるのが、一生さんの強みなのではないかと思いました」とコメント。浦井の発言を受け、藤田は「お二人は台本上では共演していないのですが、演出的には見事に共演しているのでお楽しみに!!」とアピールし、会場を笑いで包んだ。
さらに藤田は「お二人の演技によって新しい芝居の形を作ることができたと思います。演出家冥利に尽きる作品になりました」と自信を見せ、「一生さんをよく知っている方は、大いに裏切られてほしい。舞台に立つ一生さんを初めて観る方は、“演劇での高橋一生”を大いに楽しんでください」「王次はピュアで透き通っていて、誰よりも命をまっとうします。浦井さんが演じる王次を通して、演劇が持つ潔さを体感してください」と熱い思いを口にした。
会見終盤、浦井から「一生さんの楽屋に入り浸って、2人でタピオカを飲みながら仲よく過ごしたい」というコメントが飛び出し、高橋と浦井が「フフフ」と笑い合うひと幕も。最後に高橋が「俳優たちは舞台上で別の人の人生を生きています。その姿をぜひ目撃しに来てもらえたら」と観客に呼びかけ、会見を締めくくった。
上演時間は休憩ありの約3時間35分。公演は2月29日まで。
「絢爛豪華 祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』」
2020年2月8日(土)~29日(土)
東京都 日生劇場
2020年3月5日(木)~10日(火)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
作:
音楽・音楽監督:
演出:
キャスト
佐渡の三世次:
きじるしの王次:
お光 / おさち:
鰤の十兵衛 / 笹川の繁蔵:
お文:
お里:
よだれ牛の紋太 / 蝮の九郎治:
小見川の花平 / 飯岡の助五郎:
尾瀬の幕兵衛:
佐吉:
浮舟太夫 / お冬:
清滝の老婆 / 飯炊きのおこま婆:
隊長:
※辻萬長の「辻」は一点しんにょうが正式表記。
※初出時より、大阪公演の日程と会場を追記しました。
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