Kバレエ「白鳥の湖」の公開リハーサルが、本日1月22日に東京都内で行われた。
公開リハーサルでは第3幕が披露され、矢内・高橋ペア、そして宮尾が登場した。成人を迎えたジークフリード王子は、母である王妃から翌日の舞踏会で花嫁を選ぶよう命じられる。しかし悪魔ロットバルトの策略により、ジークフリードはオデット姫によく似たオディールに愛を誓ってしまい……。
公開リハーサルではまず、仮面を着けたキャストたちが、華やかな舞踏会のシーンを迫力ある群舞で体現した。そこへジークフリード役の高橋が憂いを帯びた表情で現れる。続けて宮尾演じるロットバルトが、矢内演じるオディールを連れてやって来ると、高橋演じるジークフリードはオディールをオデットと思い込み、オデットに会えた喜びをエネルギッシュな跳躍で表現。さらに矢内とのパ・ド・ドゥでは、息の合ったダイナミックなリフトで、オデットへの若さあふれる愛情を強調した。対する矢内は、凛とした佇まいでオディールの美しさを際立てつつ、ロットバルトの支配から逃れられない様子を、繊細なステップと滑らかな腕の動きで儚げに立ち上げる。宮尾は、ロットバルトの傲慢さを圧倒的な存在感と豪快なマイムで表し、ジークフリードの純粋な愛を翻弄する悪役ぶりで魅せた。
リハーサル後、矢内が取材に応じた。オデット / オディールを演じるのが今回で3回目であることに「演じるごとにプレッシャーが増えてきたように感じます。初めてのときは真っ白で、不安も少なかったのですが、役を重ねるごとに、前回よりも良くしたいという欲がどんどん出てきてしまう」と心境を明かしつつ、「でも経験したからこそ出せる音のとり方や感情があるので、そこを全面に出していきたい」と真摯に語った。さらにペアを組む高橋へは「テクニック部分では、私も彼も課題と向き合っている最中。でも彼には、もともと持っている爽やかさやピュアさがあるので、オデット / オディールとしてのコミュニケーションがとても取りやすい。“どんどん行ける”感じがするんです。この感覚が本番でも生まれるようにしていきたい」と笑顔で意気込みを述べた。なお、この公開リハーサルの模様は、Kバレエ公式Instagramでライブ中継されており、配信後24時間以内であれば、ストーリーズで配信動画を見ることができる。
Kバレエ「白鳥の湖」は、1月29日から2月2日まで東京・Bunkamura オーチャードホールにて。
Tetsuya Kumakawa K-BALLET COMPANY Winter 2020「白鳥の湖」
2020年1月29日(水)~2月2日(日)
東京都 Bunkamura オーチャードホール
芸術監督・演出・再振付:
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
キャスト
オデット / オディール:中村祥子、
ジークフリード:遅沢佑介、
ロットバルト:
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