1月24日から、京都・南座で「イマーシブシアター『サクラヒメ』~『桜姫東文章』より~」が上演される。ステージナタリーでは、1月17日に東京都内で実施された通し稽古の様子をレポートする。
イマーシブシアターは、ニューヨークで話題となった体験型演劇。
本公演では客席の1階部分が移動体験型エリア、2・3階部分が着席鑑賞型エリアとなる。本編には5つのマルチエンディングが用意され、サクラヒメが誰と結ばれるかは2・3階エリアの観客“雲上人”による投票で決定される。
この日の通し稽古にはサクラヒメ役の
稽古場に入ると、キャストたちは和気あいあいと談笑しながらウォーミングアップしたり、振りや段取りを確認したりして稽古の準備をしていた。演出を担当するDAZZLEの荒井信治が「けがのないよう、気合入れてやっていきましょう!」と呼びかけると、出演者たちの表情が引き締まる。見学に訪れていた関係者やスタッフたちも1階エリアを回遊する観客“都人”役として参加し、通し稽古がスタート。物語は盗賊のナレーションで幕を開ける。桜色の衣装を身に着けたサクラヒメがアンサンブルたちを従えてしずしずと登場すると、稽古場が一気に華やいだ。
本作は、観客席を取り払って舞台と客席エリアを一体化する南座の新機構“フラット化”を利用して上演される。フラット化された会場を想定し、アクティングスペースが広く取られた稽古場には、ところどころに開閉式の障子パネルが設置されていた。障子で仕切られたそれぞれの空間では出演者たちが同時多発的にパフォーマンスし、時折観客を巻き込みながら物語を展開していく。
セリフが少ないこの作品では、キャストが身体表現を用いてキャラクターたちの日常生活や心情を表現。純矢演じるサクラヒメと彼女が出会う男たちは、表情の変化やちょっとした動作でそれぞれの関係性が深まっていく様を表した。
日本舞踊の西川流師範でもある純矢は、指先まで神経の行き届いたしなやかな所作と踊りを見せながら、美しい歌声を聞かせた。川原は印を結ぶ動作を取り入れた優雅な振りや激しいタップダンスで、ミステリアスな陰陽師像を立ち上げる。浪人役の荒木はスピーディーな殺陣でクールに魅せつつ、ほかの登場人物たちとコミカルなやり取りを繰り広げて笑いを誘った。
明るい笑顔を浮かべた鳶役の平野がダイナミックなアクロバットの大技を次々に繰り出すと、見学者たちから歓声が上がる。また町医者役のToyotakaは、アイソレーションを駆使したシャープなダンスを披露したほか、共演者とのダンスバトルで場内を沸かせた。傘や灯籠を手に息の合った踊りを見せるアンサンブルたちにも、ぜひ注目しよう。
「イマーシブシアター『サクラヒメ』~『桜姫東文章』より~」の公演は、1月24日から2月4日まで南座にて。
なおステージナタリーでは「イマーシブシアター『サクラヒメ』~『桜姫東文章』より~」の特集を展開中。陰陽師役の川原、浪人役の荒木、義賊役の世界、鳶役の平野 、町医者役のToyotakaによる座談会を掲載している。関連する特集・インタビュー
「イマーシブシアター『サクラヒメ』 ~『桜姫東文章』より~」
2020年1月24日(金)~2月4日(火)
京都府 南座
脚本・演出・振付:
キャスト
サクラヒメ:
陰陽師:
浪人:
義賊:
鳶:
町医者:
盗賊:高田秀文
雲上の導者:
アンサンブル:青木仁美、新井菜央、伊東芽衣、加藤花奈、河合国広、佐藤航、澤村佳子、鈴木麻衣子、野村采可、前田怜奈、増田美咲、村松久瑠美、本橋侑季、吉澤光雄、吉浜あずさ / 坂東はつ花、若柳弥天、藤間京之助、花柳寿紗保美、泉秀彩霞、藤間倭玖河、泉葵三照、香翔なおと
※「EXILE PERFECT LIVE 2001→2020」の「→」は三角形が正式表記。
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