2019年の1本は…いのうえひでのり・早霧せいな・中井美穂・徳永京子がトーク

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「『勝手に演劇大賞2019』第10回記念スペシャルトークイベント」が本日12月8日に東京都内で行われ、中井美穂徳永京子、そしてゲストのいのうえひでのり早霧せいなが登壇した。

「『勝手に演劇大賞2019』第10回記念スペシャルトークイベント」より。左から中井美穂、徳永京子、いのうえひでのり、早霧せいな。

「『勝手に演劇大賞2019』第10回記念スペシャルトークイベント」より。左から中井美穂、徳永京子、いのうえひでのり、早霧せいな。

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いのうえひでのり

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抽選で選ばれた25組50名が見守る中、「きっと演劇がとてもお好きな皆さんが集まってくださったと思います。楽しく演劇のお話ができたら」という徳永らの挨拶と共にイベントはスタート。約1時間にわたり、いのうえ、早霧、徳永、中井がそれぞれ順に、今年印象に残った舞台の感想を語った。

いのうえひでのり

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「今年は60から80本観劇できた」と言ういのうえは、「振り返りって、どうしても直近ものになりがちで……」と前置きしつつ、高田聖子が主宰するユニット・月影番外地「あれよとサニーは死んだのさ」を挙げ、「久しぶりに演劇らしい演劇を観た」と興奮気味に語る。「ノゾエ(征爾)君が本を書いたのも大きいと思いますが、俳優がみんな上手い。池谷のぶえさんと、いりぽん(入江雅人)と、あと、ほりぶん川上友里さんが……」と続けると、早霧が「ほりぶん観ました! 目茶苦茶素敵ですよね、川上さん、大好きになりました」と楽しそうに声を上げる。いのうえは「人のことをこれほど笑っていいのか、ってくらい笑いますよね」と同意しつつ、もう1本に、ナショナル・シアター・ライブ「ジュリアス・シーザー」を挙げた。なお早霧は、「まほろば」で共演した生越千晴の紹介でほりぶんを観劇したそうだ。

早霧せいな

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ストレートプレイを観る機会が増えたと言う早霧は、今年観た約10本の中からミュージカル「キンキーブーツ」とこまつ座「イーハトーボの劇列車」を挙げる。「三浦春馬さんは舞台上での“化け方”と言うか……。松田龍平さんは、もともとはそんなにタイプじゃないんですけど(笑)、最終的にファンになりました。ひょうひょうとした謎の部分がよさになる、その意外性にやられたのかな」と主演男性2名への印象を口にする。

徳永京子

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中井美穂

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11月末の時点で300演目を観たと明かし、会場をどよめかせた徳永は、「3本に絞ってきました」と宣言。M&Oplaysプロデュース「二度目の夏」、シス・カンパニー「死と乙女」、そして橋爪功主演「Le Pere 父」を挙げた。中井は今年は200本程度の観劇に収まったと言い、東京成人演劇部「命、ギガ長ス」とミュージカル「ピピン」を今年の2本に挙げる。

「『勝手に演劇大賞2019』第10回記念スペシャルトークイベント」より。

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中井が「キンキーブーツ」や「ピピン」を例にとり、客席に“一緒に芝居を楽しもうとする空気”が劇場に生まれてきつつあることについて触れると、いのうえと徳永が「劇団朱雀 復活公演」を紹介し、激しく同意する。この“空気”についていのうえは、「(劇団☆新感線で言うならば)僕らと同世代に、『いろいろ仕掛けていこう』という気概にあふれた中村勘三郎さんや蜷川幸雄先生がいらっしゃったことが大きい」と分析。徳永は「今年はジャニー喜多川さん、昨年は浅利慶太さんと時代のベースを作ってくださった方々が亡くなりましたが、宝塚やミュージカル、2.5次元の勢いもあって、演劇の観客数は増えていっています。ベースを次へとつないでくださった方がいて、それをまたつないでいって……演劇はこれからも変わっていくんでしょうね」と2020年以降の演劇界への期待を語った。

最後の質問コーナーでは、おすすめの小劇場の劇団として徳永がゆうめいコトリ会議関田育子、中井がiakuを紹介。また、キャラメルボックスの活動休止について話題を振られたいのうえは、「どこの劇団も抱えている問題だと思いますが、お客さんが面白いと思うものと、自分たちが面白いと思う作品のすり合わせができる感覚をなくさないようにしていきたい」「『儲かってるでしょ?』と言われますが、たとえば『髑髏城の七人』はシーンごとにセットを変えていて、捨てるだけで何百万円もかかる。演劇は無尽蔵に複製して収入が得られるものではなく、来ていただいたお客さんの数が頼りです」とコメント。徳永は「なので皆さま、WOWOWも観つつ、ぜひ劇場に!」と賛同し、イベントを締めくくった。

WOWOW「勝手に演劇大賞2019」ロゴ

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「WOWOW presents 勝手に演劇大賞」は、その年に上演されたすべての演劇作品を対象に、最も輝いていた作品と演劇人を表彰する賞。「作品賞(ストレートプレイ部門 / ミュージカル部門 / 2.5次元部門)」「演出家賞」「女優賞」「男優賞」「新人賞」の7部門が設けられており、投票は12月31日まで受付中。投票結果は2020年2月下旬に発表される。

※「Pere」の1つ目のeはアクサングラーブ付きが正式表記。

なおステージナタリーでは「WOWOW presents 勝手に演劇大賞」の特集を展開中。徳永による2019年演劇界のトピックを振り返りと、「WOWOW presents 勝手に演劇大賞」のこれまでの受賞結果を掲載している。

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「『勝手に演劇大賞2019』第10回記念スペシャルトークイベント」

2019年12月8日(日)14:00~16:00(予定)※イベント終了
都内某所(当選者のみに通知)

登壇者:中井美穂徳永京子
ゲスト:いのうえひでのり早霧せいな

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【イベントレポート】2019年の1本は…いのうえひでのり・早霧せいな・中井美穂・徳永京子がトーク https://t.co/3Jmr1KcCJt

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