「ロカビリー☆ジャック」は作・作詞・楽曲プロデュースを
舞台にはカメラやマイク、テレビ、自動車、楽器などがポップな画風で描かれたカラフルなパネルが立ち、その上には悪魔をイメージした角と翼の舞台美術がそびえる。展開に応じてニューヨークの風景やキャストたちのシルエットが投影されたほか、ロカビリーやブルース、ラップ、ファンクなど多種多様な楽曲が登場し、生バンドの演奏が物語を盛り上げた。
屋良演じるジャックは、冒頭からダンサーたちを従えて軽やかに歌い踊り、会場を一気に盛り上げる。屋良は、だらしない面を持ちながらも憎めないジャックを表情豊かに演じ、彼が愛と名声の狭間で葛藤する場面では力強いダンスを披露して会場を魅了した。
ジャックのマネージャー・ビル役の
囲み取材には屋良、海宝のほか、脚本の森、演出の岸谷、作曲の斉藤が出席した。屋良は2013年、2015年に森、岸谷と共に取り組んだミュージカル「SONG WRITERS」について「自分にとって衝撃的で、いろいろなものをいただいた作品」と言及し、「雪之丞さん、五朗さんに自分の成長を見せたくて練習してきました」とコメント。屋良は「『稽古が終わってほしくない』と思ったのは今回が初めて」と稽古の充実ぶりをのぞかせ、「確実に皆さんの期待を上回る作品ができた。曲を覚えて参加していただいても楽しいと思います。ぜひ遊びに来てください!」とメッセージを送った。
屋良の成長について尋ねられた森は「カットしようかなと思っていた長いセリフがあったのですが、実際に(屋良に)しゃべってもらったらとてもよかったので残しました。役に気持ちが乗り移っていて素晴らしいです」と屋良に笑顔を向ける。岸谷も「屋良っちはすべてを備えた、素晴らしい舞台俳優。どんな役を渡しても安心です」と屋良に厚い信頼を寄せた。
屋良が「斉藤和義さんがお隣にいる現実が、ちょっとよくわからない。並ぶことができるなんて……」と、やや恐縮した様子で心境を明かすと、会見場には笑いが起きる。斉藤は「部屋でちまちま作った曲がミュージカルになるのは、不思議な感じ」と、楽曲が舞台で歌われることの感想を述べた。屋良が、斉藤が稽古場を訪れた際の様子を「キャストは斉藤さんの反応を気にしていたのですが、割と無表情で……(笑)」と明かすと、斉藤は「皆さんが目の前まで来て歌って踊るので、どうしたらいいかわからなくて(笑)。でも楽しかったですよ」と笑い交じりに続けた。
岸谷は斉藤の楽曲の魅力を「ギター1本で歌っているデモ音源がもう素晴らしくて……やはり斉藤和義には、(童謡の)『ちょうちょう』を歌っても成立するくらいのすごさがある」と独特の表現で熱く語る。続けて「斉藤和義以外の人が彼の曲を歌ったらガッカリするかと思っていた。でも直人が稽古で歌ったとき、僕は泣いてしまったんです。彼とはずっと一緒に仕事をしてみたかったのですが、やはりただ者ではない」と海宝の歌声を絶賛した。
海宝は「演劇として歌うのか、音楽として歌うのかを、ボーカルデザインの福井小百合さんと話し合って作ってきました」と言い、「『もっとアーティストっぽく歌っていいんじゃない?』とか『それミュージカルっぽすぎる、やめて』とか(福井に)ご指導いただきながら練習したことも新鮮で、楽しかった。やりがいがありました」と稽古を振り返った。
上演時間は休憩20分を含む2時間25分を予定。本作のシアタークリエ公演は12月30日まで行われ、その後1月11・12日に福岡・福岡市民会館、16日に愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて上演される。なお12月19・20日、24・25日公演では、クリスマスバージョンのスペシャルカーテンコールを披露。さらに24・25日公演では、来場者にマスキングテープがプレゼントされる。
ミュージカル「ロカビリー☆ジャック」
2019年12月5日(木)~30日(月)
東京都 シアタークリエ
2020年1月11日(土)・12日(日)
福岡県 福岡市民会館
2020年1月16日(木)
愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
作・作詞・楽曲プロデュース:
演出:
作曲:
キャスト
ジャック・テイラー:
ビル・マックロー:
ルーシー・ジョーンズ:
テッド・ロス:
魔女:
サマンサ・ロッシ:
悪魔:
ベティ・ブラウン:
メリー・ライアン:
ステファニー・ブルース:かちゃ
ヘル:蛭薙ありさ
ボブ・ミラー:田村雄一
マーチン・ゲイ:
マイク・ハワード:宮野怜雄奈
サム・スチュアート:
フィル・グッドマン:
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toriton @OjisanLove
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