ロード・エルメロイII世演じる松下優也「“魔術ミステリー”であり人間ドラマ」

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音楽劇「ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-」の取材会が11月下旬に東京都内で行われ、主演を務める松下優也が取材に応じた。

松下優也

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音楽劇「ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-」キービジュアル第2弾

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総合演出をウォーリー木下、脚本を斎藤栄作、演出を元吉庸泰、音楽を和田俊輔が担当する本作は、三田誠による小説「ロード・エルメロイII世の事件簿」の舞台化作品。コミカライズ、アニメ化とメディアミックスが続いてきた今シリーズの舞台版では、小説の1巻、マンガ版の1~3巻で描かれる「剥離城アドラ」のエピソードが展開する。

松下優也

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松下は、魔術師たちの総本山・時計塔の現代魔術科で君主(ロード)として教鞭を執るロード・エルメロイII世を演じるにあたり、「彼は魔術の知識が豊富ということもあり、専門的で難しいセリフも多いのですが、単語1つひとつをきちんと理解しながらセリフを落とし込んでいます」と役への向き合い方を語る。

さらに役柄に触れつつ、「周りが(魔術や戦闘において)天才的なキャラクターばかりの中、ロード・エルメロイII世は知識量や分析力で対抗します。彼は一見クールに見えますが、抱え込んでいる過去があったり、少し抜けている部分があったりして、実は人間味にあふれている。演じるうえでも、人間臭い部分を大事にしたいです」と目標を掲げ、「虚弱体質であまり体力がないという設定の役なので、稽古場で汗をかけないことが少々ストレスになっています(笑)」と話し、記者たちを笑わせた。

さまざまな魔術が登場する本作について、松下は「舞台で魔術を再現するために、マジックやイリュージョンの手法を取り入れています」と明かし、「観客が『どうなっているんだろう?』と驚くようなシーンがちりばめられています。舞台ではあまり使われたことがないであろう技術も用いられていて、僕自身もどうなるのかとワクワクしています」と期待を口にした。

話題は松下とスタッフ陣との関わりにおよぶ。松下は「演出の元吉さんからは、この作品が本当に好きなんだという思いが伝わってくるので、その気持ちに応えたいです」と言葉に力を込める。和田が手がける楽曲については「リズムが三拍子だったり、メロディーラインやコーラスが難しい楽曲が多い印象。和田さんの素敵な音楽によって、原作の世界観がより立体的に広がっています」と手応えを述べた。

ロード・エルメロイII世は「ホワイダニット?=なぜ犯行を行ったのか?」という犯人の動機を起点に推理を進め、事件を紐解いていく役どころだ。記者から「俳優という仕事をしている一番の動機は?」と問われた松下は「自分とは違う人間を演じるので、日常生活ではできないようなこともできてしまうのが芝居の面白い部分ですよね。小さい頃から人を驚かせることが好きだったので、芝居もその延長線上にあるんだと思います。人を上手に欺く快感と言いますか、それこそイリュージョンやマジックをしている人の感覚に近いかもしれないです」と答えた。

音楽劇「ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-」キービジュアル

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最後に松下は「“魔術ミステリー”ということで、ぶっ飛んだ物語ではありますが、その奥には心動く人間ドラマもあるので、純粋に楽しんでいただけると思います」と自信を見せ、「原作に触れたことがある方には、キャラクターの再現度や魔術をどのように表現しているのかにも注目していだきたいです」と観客にメッセージを送った。

本作は12月15日の千葉・市川市文化会館 大ホールでのプレビュー公演を皮切りに、12月19日から23日まで東京・なかのZERO 大ホール、26日から28日まで大阪・サンケイホールブリーゼ、2020年1月11・12日に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール、そして17日から19日まで東京・新宿文化センター 大ホールにて上演される。

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音楽劇「ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-」

2019年12月15日(日)※プレビュー公演
千葉県 市川市文化会館 大ホール

2019年12月19日(木)~23日(月)
東京都 なかのZERO 大ホール

2019年12月26日(木)~28日(土)
大阪府 サンケイホールブリーゼ

2020年1月11日(土)・12日(日)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

2020年1月17日(金)~19日(日)
東京都 新宿文化センター 大ホール

原作:三田誠 / TYPE-MOON
キャラクター原案:坂本みねぢ
総合演出:ウォーリー木下
脚本:斎藤栄作
演出:元吉庸泰
音楽:和田俊輔

キャスト

ロード・エルメロイII世:松下優也
グレイ:青野紗穂

フラット・エスカルドス:納谷健
スヴィン・グラシュエート:伊崎龍次郎
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ:浜崎香帆(東京パフォーマンスドール)

ハイネ・イスタリ:百名ヒロキ
時任次郎坊清玄:木戸邑弥

フリューガー:松田慎也
少年従者:木村風太
ロザリンド・イスタリ:種村梨白花 / ソニア

ウェイバー・ベルベット:植田慎一郎

ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト:玉置成実
オルロック・シザームンド:花王おさむ

化野菱理:壮一帆

アンサンブル:建畠慶子、大澤えりな、山崎まゆ子、廣野一嘉、蘆川晶祥、村上貴亮

※種村梨白花とソニアはWキャスト。
※山崎まゆ子の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

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(c)三田誠・TYPE-MOON / LEM STAGE PROJECT

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