「擬娩」は、京都を拠点に活動する演劇ユニット・したための新作本公演。妻の出産前後に夫が妊娠にまつわる行為を模倣する擬娩という習俗をモチーフに作品を立ち上げる。創作にあたって和田は、妊娠・出産の経験者へのインタビュー、民俗学、現代の医療技術に関してのリサーチを行った。舞台美術は、したための過去作「文字移植」「ディクテ」に続き、美術家の林葵衣が担当する。
上演に際し和田は、「妊娠したことがない人間が妊娠をリハーサルするなら、女だけじゃなくて男も一緒にリハーサルしてみよう。そんなことを考えていたら、『擬娩』という人類学の用語に行き着きました」と述べ、「妊娠を演じることは、わたしひとりが考えていたよりもはるかに人間に必要で、そしてそれはまさしく今なのだと」とコメントした。出演者には
和田ながらコメント
わたしは妊娠したことがありません。したことがないので、できるのかもわかりません。
わたしは妊娠にあこがれているのかもしれないし、妊娠を恐れているのかもしれない。
真剣に考えることをのらくら避けてきた末に焦りにがんじがらめになってしまって、
しかしその時ひらめいたのが、妊娠と出産のリハーサルでした。
妊娠したことがない人間が妊娠をリハーサルするなら、
女だけじゃなくて男も一緒にリハーサルしてみよう。
そんなことを考えていたら、「擬娩」という人類学の用語に行き着きました。
妊娠を演じるというアイデアは、人類の古くからの知恵だった!
驚くと同時に腑に落ちました。
妊娠を演じることは、わたしひとりが考えていたよりも
はるかに人間に必要で、そしてそれはまさしく今なのだと。
したため #7「擬娩」
2019年12月6日(金)~9日(月)
京都府 THEATRE E9 KYOTO
2019年12月13日(金)~15日(日)
沖縄県 アトリエ銘苅ベース
演出:
美術:林葵衣
出演:
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