芸歴20周年締めくくる柚希礼音の集大成、「FACTORY GIRLS」世界初演

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「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」が、昨日9月25日に東京・TBS赤坂ACTシアターで開幕した。これに先駆け、同日に囲み取材と公開ゲネプロが行われた。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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本作は、ブロードウェイで活動するクレイトン・アイロンズとショーン・マホニーが音楽と作詞を手がけ、日本版脚本・演出を板垣恭一が担当する新作ロックミュージカル。作中では19世紀半ばのアメリカ・ローウェルを舞台に、自由を求めて生きる女性たちが描かれる。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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主人公のサラ(柚希礼音)は、借金を抱えた実家を助けるため、ローウェルの紡績工場に就職することに。夢と希望を抱いてやってきたサラだったが、工場で目にしたのは、傲慢な工場長アボット(原田優一)が支配する過酷な労働環境だった。サラは衝撃を受けつつ、姉御肌なアビゲイル(実咲凜音)や、好奇心旺盛なルーシー(清水くるみ)、おしゃれ好きなマーシャ(石田ニコル)たち仲間と共に、劣悪な環境に耐えながら働き始める。ある日サラは、工場で働くファクトリーガールズたちの憧れの存在である、ローウェル・オファリング誌の編集者ハリエット(ソニン)に出会う。ハリエットとの出会いによりサラは“書くこと”に目覚め、ハリエットもまた、正直な文章を書くサラを好ましく思っていた。しかしある事件が起き……。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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舞台上には、工場を想起させる骨組みで構成されたセットが、下手側と上手側が立ち上げられている。工場に来たばかりのサラに、ファクトリーガールズたちが工場での働き方を教えるナンバー「機械のように」では、紡績工場の機械を模した可動式の舞台装置を使ったパワフルなダンスが披露された。柚希は快活でリーダーシップのあるサラを等身大で演じ、力強い歌声でファクトリーガールズを牽引する。ソロ曲「剣と盾」では、失意から立ち上がるサラの姿を巧みに表現。権力に立ち向かうため、サラが再びペンを執ることを決意する「言葉の戦争」では、ほかのキャスト陣と声を重ね、柚希を中心に迫力あるシーンを作りあげた。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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ソニンは、聡明で繊細なハリエットを丁寧に演じる。柚希とのデュエット「自由の国の娘たち」では、柚希の低音とソニンの高音が美しく調和し、志は同じでありながら、すれ違ってしまう2人の関係を描き出した。工場の経営陣と仲間との間で板挟みになったハリエットの苦悩を歌う「ペーパードール」では、誰も頼れず孤独を抱えるハリエットの心を、ソニンは切なげな歌声で表した。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」囲み取材より。前列左から清水くるみ、実咲凜音、柚希礼音、ソニン、石田ニコル、後列左から板垣恭一、クレイトン・アイロンズ、ショーン・マホニー。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」囲み取材より。前列左から清水くるみ、実咲凜音、柚希礼音、ソニン、石田ニコル、後列左から板垣恭一、クレイトン・アイロンズ、ショーン・マホニー。[拡大]

囲み取材には、柚希、ソニン、実咲、清水、石田、板垣、アメリカから駆けつけたアイロンズ、マホニーが登壇。柚希はまず「いやあ、ついに初日です」と感慨深げにため息をつき、「本作は世界初演、日米共作という大きな作品です。劇中では“女性の働き方”が描かれますが、観終わったあと、女性であることに誇りを持ち、明日からまたがんばろう、という前向きな気持ちになれるかと」と言葉に力を込めた。

左から柚希礼音、ソニン、石田ニコル。

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続くソニンは「オリジナル作品を作り上げることの難しさや楽しさを実感しました」と語り、「本作は、言葉の力を信じて戦った女性たちの物語。今は、誰でも簡単に発信できる時代ですが、改めて“言葉の力”というものを感じていただければ」と真摯に述べる。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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稽古場で活発に話し合いを重ねたという実咲は「特に柚希さん、ソニンさんからはたくさんアドバイスをいただきました」と主演の2人に信頼を寄せつつ、「作品を通じて、女性の底力というものが伝わればいいなと思います。皆さんに観ていただくのが楽しみです!」と笑顔を見せた。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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清水が「私が演じるルーシーという役は実在の人物。その方の写真を見たらメガネをかけていたので、私もメガネをかけました(笑)」と明かすと、隣の実咲が「ある日突然メガネをかけてきたから、『どうしたの?』って聞いちゃいましたよ。そのあとご本人の写真を見たのですが……そっくりでした(笑)」と話し、会場を和ませた。

2012年に「レント」に出演して以来、今回が2度目の舞台経験となる石田は「7年ブランクが空いているのですが、舞台での立ち方や見せ方を皆さんが教えてくださって。楽しみながらがんばれました」と微笑み、「本作を観ることで、人生とは何か、自由とは何かを考え直すきっかけになれば」と言葉に力を込める。

「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」より。

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記者から楽曲の魅力について聞かれると、板垣は「戦闘的な曲が多く、どれもビューティフル。いろんな音色が聴けます」とコメント。柚希は「これはどうやって作られたんだ!?というような曲が多く、音を取るのに何日もかかりました……(笑)。特に『剣と盾』という曲が難しく、苦戦したのですが、歌っているうちに一番好きな曲になりました」とにこやかに述べた。

左から実咲凜音、柚希礼音、ソニン。

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最後に柚希は「個人的な話とも重なるのですが」と前置きし、「芸歴20周年の締めくくりに、宝塚で学んだこと、女優になってから学んだこと、すべての経験が生かされる役に出会うことができました。早くお客様に観ていただきたいですね。お見逃しなく!」と観客にメッセージを送った。東京公演は10月9日まで東京・TBS赤坂ACTシアターで行われ、その後、10月25日から27日まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールで上演される。なお当日券は全公演販売される。

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「A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』」

2019年9月25日(水)~10月9日(水)
東京都 TBS赤坂ACTシアター

2019年10月25日(金)~27日(日)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

音楽・作詞:クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニー
日本版脚本・演出:板垣恭一
出演:柚希礼音ソニン実咲凜音清水くるみ石田ニコル / 原田優一平野良猪塚健太青野紗穂谷口ゆうな能條愛未戸井勝海剣幸 ほか

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ゆっくん @reon_vivi178

芸歴20周年締めくくる柚希礼音の集大成、「FACTORY GIRLS」世界初演
お写真いっぱいありがたや~💗 https://t.co/GIzXIoXpLS

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