物語は、とあるアパートの隣り合った2つの部屋で同時に展開する。こたつ、神棚、テレビ、ストーブなどが雑然と置かれた生活あふれる部屋と、何もないがらんどうの部屋。その前者へ、漁師の男3人がドヤドヤと入っていく。部屋の住人で一番年上の蘆田剛史(
ある日、がらんどうの部屋に住人が引っ越して来た。部屋の住人は老婆の瀧子(
特に大きな事件が起きるわけではなく、小さな出来事の積み重ねが、登場人物たちにちょっとした影響を与え、それがさざ波のように伝播していく。前半で豪快な船長ぶりを見せていた剛史が、隣人の“現実”に出会い、老いと孤独を自覚し沈思黙考する姿には、その丸まった肩でしか表現できない哀愁が漂っていた。舞台美術はカミイケタクヤ。
公演は9月23日まで神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ、28・29日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場 PLAT アートスペースにて行われる。
庭劇団ペニノ「『笑顔の砦』RE-CREATION」
2019年9月19日(木)~23日(月・祝)
神奈川県 KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ
2019年9月28日(土)・29日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場 PLAT アートスペース
作・演出:
出演(五十音順):井上和也、FOペレイラ宏一朗、
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【公演レポート】異なる“日常”が2つの部屋で同時展開、庭劇団ペニノ「笑顔の砦」横浜で開幕
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