Sexy Zoneの
「ハムレット」は
フォトコールでは、1幕2場から1幕の終わりまでが公開された。菊池は、王子としての気品あふれる立ち振る舞いで観客を魅了しつつ、父の亡霊に導かれ復讐を誓う場面では、鬼気迫る芝居で独自のハムレット像を立ち上げた。南沢は凛としたオフィーリアを愛らしく演じ、大谷は本心の見えないクローディアスを好演。安蘭は、ハムレットに対し母としての愛情を見せるも、どこか得体のしれないガートルードをたおやかに表現した。
フォトコール後の囲み取材には、森、菊池、南沢、大谷、安蘭が出席。まず菊池は、今回のオファーを受けたときの感想を「伝達ミスだと思って、名前を3回くらい確認しました……(笑)」と話し会場を笑いで包む。そして「ずっと実感が湧かないまま稽古をやっていたのですが、立ち稽古に入ったとき、ようやく逃げられないな、と(笑)。ハムレットという役は、俳優として経験を重ねた先にある役だと思っていたので、オファーをいただいたのは青天の霹靂でした」と当時の心境を明かした。
森の演出に話がおよぶと、菊池は「森さんの演出は厳しいです。インスピレーションが豊かな方なので、昨日言ったことと違う演出をなさるんですよね……」と発言すると、森は「おっ、悪口か?(笑)」と身を乗り出し、周囲の笑いを誘う。続いて菊池は役作りについて、「ハムレットを演じていて、何が狂気かわからなくなる瞬間があって。追求すればするほど混乱してしまい、その苦労はいまだに感じています。森さんにご意見をお聞きしながら、二人三脚で作りあげました」と真摯に語った。
森は、今回初めてストレートプレイに挑む菊池への演出に「大変でした。僕のひと夏を返してほしいくらい(笑)」とニヤリと笑いながら菊池に目配せし、「でも、あとは上に行くしかない。フォトコールのときも、今までできなかったことができていたし、彼は日々成長しています」と言葉に力を込める。南沢は、「菊池さんが言う通り、森さんは昨日言っていたことが翌日には変わっているような稽古をされるのですが(笑)、その試行錯誤を繰り返す演出のおかげで、成長しながら役を作りあげることができました」と自信を見せた。
役と重ねて菊池を「親心で見ていました」と語る安蘭が、「ハムレットを演じること自体、すごくハードルが高い。彼がそのプレッシャーに打ち勝てるか心配していましたが、どんどんいい方向に変化していく姿に安心しました。ここまで成長できたのは、本当に森さんのおかげだと思うので……森さんにちゃんとありがとうって言いなさいね?(笑)」と優しく菊池に声をかけると、会場に和やかな空気が流れる。大谷は「僕は彼と敵対する役なのですが、最初のほうから任せて大丈夫だと思っていました。逆に僕らがしっかりしないとね」と菊池に信頼を寄せた。
今回の舞台出演についてSexy Zoneのほかのメンバーがどう言っているか司会から聞かれると、菊池は「誰も、まさか僕がハムレットをやると思っていなかったみたいで。中島(健人)は興奮していましたよ。あとマリウス(葉)は生粋の宝塚ファンなので、『安蘭さんと一緒なんだ!』と身震いしていました(笑)」と笑顔を見せた。そして最後に、「千秋楽を迎えたときにどういう感情を抱いているか、今から楽しみです。僕もそうですが、出演者の皆様やスタッフ一同、命をかけて挑んでいる舞台なので、怪我なく駆け抜けたいです」と決意を新たにし、会見を締めくくった。
本作は10月6日まで東京・東京グローブ座で公演が行われたあと、10月9日から15日まで大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。
「HAMLET ―ハムレット―」
2019年9月8日(日)~10月6日(日)※8日は台風のため公演中止。
東京都 東京グローブ座
2019年10月9日(水)~15日(火)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
作:
翻訳:松岡和子
演出:
出演:
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