ミュージカル「オリヴァー・ツイスト」が、昨日7月11日に東京・東京芸術劇場 プレイハウスで開幕した。
本作は「クリスマス・キャロル」「二都物語」などで知られるイギリスの作家チャールズ・ディケンズの長編小説をもとにしたオリジナルミュージカル。オリヴァー役は、2017年にミュージカル「ビリー・エリオット」でタイトルロールを務めた
脚本・演出の岸本功喜は「役者の想像力を広げ、その上で生まれてきたもの、こう演じたいという彼らの意志を尊重しながら新しい『オリヴァー・ツイスト』の世界をつくっていきたいです」と意気込みを語り、作曲・音楽監督の小島良太は「原作とは少し違う描かれ方をしているキャラクターがこの世界をどのように生きるのか是非ご覧くださいませ」とそれぞれメッセージを送った。
孤児のオリヴァーは、薄粥のお代わりを求めたために救貧院を追い出され、ユダヤ人フェイギンを頭領とする少年たちの窃盗団に引きずり込まれてしまい……。出演者には未来と山城のほか、
岸本功喜コメント
「オリヴァー・ツイスト」をミュージカル化するにあたり、原作のどの要素を抽出し、ドラマティックな作品にしていくかというのは非常に悩んだ部分でした。脚本はかなりオリジナル色を強めていますが、それはディケンズ作品の解釈に対する試みでもあるかもしれません。これまでどちらかというと小さなお子様から楽しんでいいただけるファンタジー性の強い作品が多かったので、そのような視点でも大きな転機となる作品といえます。舞台は19世紀のロンドンで、当時と今では感覚も大きく違い、ディケンズの描いた世界を何処まで再現していくか、演出面ではそのバランスも大切にしています。役者の想像力を広げ、その上で生まれてきたもの、こう演じたいという彼らの意志を尊重しながら新しい「オリヴァー・ツイスト」の世界をつくっていきたいです。
小島良太コメント
重厚な原作がベースのグランドミュージカルなので音楽を作り込む要素がかなりたくさんありました。でもすばらしい歌唱力のキャストがこの世界観を存分に表現してくれています。聴きごたえのあるナンバーがいくつもあると思うので、お楽しみいただけたら幸いです。この新作は時代背景を象徴するクラシカルな雰囲気をまといたかったので、オーケストラ編曲する際に和声法や対位法などクラシック音楽のベースの技法を駆使しました。また舞台となるイギリスの作曲家から、規律正しい和声のヘンデルや美しいメロディのエルガーなどをお手本とした上で、現代的なミュージカルにまとめております。原作とは少し違う描かれ方をしているキャラクターがこの世界をどのように生きるのか是非ご覧くださいませ。
ミュージカル「オリヴァー・ツイスト」
2019年7月11日(木)~14日(日)
東京都 東京芸術劇場 プレイハウス
原作:チャールズ・ディケンズ
脚本・演出:岸本功喜
作曲・音楽監督:小島良太
出演:
※川村柚葉、香西愛美、松岡芽依、宮城弥榮が未来和樹の出演回、工藤菜々、田島凜花、長島海音、三浦涼音が山城力の出演回に登場する。
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